無題

端から端まで細かすぎるほどに行き渡る脳髄に


視界を砕くほどの光が走って


内部も外部も一瞬にして粉々にしてしまうような


予期出来ないこのわけのわからぬものは


言語という行儀の良い記号に圧し込められていく度に


圧倒的な生命力を獲得し
こちらをしぶとく静視する


この龍のような新生物は

敵でもなく味方でもなく

圧倒的にただそこにある