詩:【影のなか、君のあじ】/朝霧 藍子
縁側に座る君をなんとなく見つめる僕
すだれ越しだから
僕には君の表情は見えないけれど
僕が作ったほんのり甘い檸檬水を
飲み干す君の横顔が急に大人びて見えて
胸がキュッとした
君と過ごした日々の中に
僕だけ取り残されてしまったような
そんな息苦しさを押し流そうと口に含んだ檸檬水が
甘いはずなのに少し苦いような気がして
なんだか泣きたくなってしまった
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朝霧 藍子
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