かつて、くるりが大好きだった女の子へ
こんにちは。
先日、渋谷CLUB QUATTROで行われたカネコアヤノ×くるりのLiveに参加し、あなたのことを思い出したので手紙を書いています。
カネコアヤノは、可愛らしい見た目とは裏腹に高音かつ野太い声で体の芯からふるい出すように歌う、あなたが20年後に好きになるシンガーソングライターです。
カネコアヤノの次にくるりの出番でした。
しょっぱなのワールズエンド・スーパーノヴァのイントロが流れると、20年後のあなたは、もうそれは文字通り跳び上がったんですよ。
実は、あなたは忙しくて音楽を聴かない時期が出てきます。
くるりの新曲もついていけておらず、Liveも10数年ぶり。
ステージに立つ岸田さんは少しふくよかになって、あなたと同じように歳を重ねていました。
けどね、ステージ上で佐藤さんやバンドメンバーと本当に楽しそうに笑顔でアクトする姿は、心底音楽を楽しんでいるように見えたんです。
最後にLiveでみたくるりとはまたひと味違って、より一層深みが出て大御所の貫禄すら感じました。
そして、新旧交えたセットリストには、もう大興奮。ごりごりにロックな感じで、本当にかっこよかったなぁ。
あなたが部活の帰り、田舎のガタガタ道を自転車に乗りながら無理やりポータブルCDプレーヤーで聴いていた曲も歌っていましたよ。
そうそう、あなたはいつの日かその田舎を飛び出して京都で暮らすんです。
京阪電車の抹茶色のシートに座って『街』を聴く日常もあるんですよ。
あなたのまだ知らない『ハイウェイ』って曲はね、仕事を辞めて旅をしようと決めたときに何回も繰り返し聴くことになるから、覚えておいてください。
実は『東京』の街に出てくる未来も待ってます。
冒頭で「渋谷CLUB QUATTRO」って書いたから、気付いたかもしれないけどさ。
とにかく、あなたに言いたいのはくるりを好きになってくれてありがとう、ということ。
Liveで演奏される曲とともに、いろいろな思い出がブワッ~と蘇ってきて、ちょっぴり目から汁がでました。
ちなみに隣には、岸田さんみたいな黒縁メガネをかけた、ちょっと変わったパートナーもいるんですよ。
ね、あなたの人生、結構素敵じゃない?
だからね、めげないで。
でもね、頑張りすぎも良くないの。
ほどよくね。
最後にもう一度、本当にくるりと出会ってくれてありがとう。
20年後のあなたより。
追伸. 運動は続けておいたほうがいいよ。