【トルコ】角砂糖とチャイ
わたし、蘭ハチコが世界放浪していたときの食にまつわるエッセイです。
トルコのチャイハナ
トルコでは、たくさんチャイをごちそうになった。
それは私が女だからということもあるだろうけど、イスラム教では旅人をおもてなしするという文化があるそう。
チャイハナと呼ばれるカフェの前を通るとおじさん達がニコニコしながら、おいで、おいでをし、チャイをごちそうしてくれたことが何度もある。
チャイといえば、スパイスの入ったミルクティーをイメージするが、ここトルコでは紅茶だ。
それに角砂糖がついていて、トルコの人々は角砂糖をチャイに浸して食べたり、そのままガリっとかじってチャイを飲んだりしている。
私も真似をして、角砂糖をかじって、チャイをのんでみる。それがまた濃い紅茶に合うのだ。砂糖を入れた紅茶とはまた違う。
チャイを入れるガラスのコップはどこも小さくそれに濃い紅茶が入っている。町中のチャイハナでそれを少しずつ飲みながら、みんな談笑している。その光景が限りなく好きだ。
帰国して飲むトルコのチャイ
日本でも真似してやってみるけれど、トルコで飲んだそれとはまた違うのだ。
シンプルだけど、そこに何かが足りない。
のんびりとしたトルコのチャイハナの空気感や「おいしいだろ?」という目で話しかけてくるトルコの人々。
そんなエッセンスがトルコのチャイには入っているのかもしれない。