暑い夏、体への負担が少ない食べ物
全国で梅雨明けし、夏本番ですね。比較的気温の低い朝のうちに職場に移動しただけで、もうぐったり・・・という方もいらっしゃるかと思います。
そんな中、どんなものを召し上がっていらっしゃるでしょうか。若く元気な方ほど、アイスクリームやきんきんに冷やした飲み物などの冷たいものを好んだり、焼肉・とんかつで力をつけよう!なんてこともあるかもしれません。が、ちょっと病気をしたり、年をとってくるとこういったものを食べることの負荷に気付きやすくなります。負荷を乗り越える力が減ってくるからです。
冷蔵庫が各家庭に行き渡るようになり、冷やした飲み物・食べ物に手が届きやすくなりましたが、胃腸にまで冷たいものを流し込むと胃腸を温めることに体はエネルギーを必要とするようになります。氷などの冷たいものは、熱中症対策で言われるように、大きな血管の通っているところに当てるなど表面を冷やすのにとどめた方がよいです。冷たいものを味わいたいなら氷を舐める程度で。温かいスープなどを飲んで、胃腸にまでは負担のかからないようにしてください。
茶懐石の椀物で、冷たいものをお出しすることもあります。が、冷たいものは味を感じにくいので、吸物の味付けを二割増しにする、などと言われます。冷たいものを美味しく感じる場合、そうでないものよりも濃い味のものを食べているのです。自分で作るのならまだ気付くでしょうが、誰かに食事を作ってもらっていたり、外で食べたり、買っていたりするとそういったことが見えにくくなります。こういったことが続くと余分な塩分を体外に排出する機能のある腎臓への負担が増し、人によっては比較的若いうちから食事制限が必要になる可能性もあり、結果的に美味しいと感じられない食事をとらざるを得ない生活を送らないといけなくなります。
冷蔵庫から早目に出しておくと、野菜や果物の味、冷奴なんかも豆の味がわかりやすくなります。結果、味付けも薄くて済みます。揚げ物も減らして煮物はいかがでしょうか。夏が終わる頃にはいつもより夏バテしないな、と気付くかもしれません。いやいや、アイスは止められないのよ、という方は、これをかき氷にして量も半分にしてみてください。
とにかく体への負担が少なくて済みますように。
今日の菓銘は「岩清水」。
姿を見て涼を感じ、菓銘を聞いてさわやかな風が吹いた気がしました。茶道ではよくあることですが、目や耳を駆使して少しでも涼しいと感じられるとよいですね。
色々工夫して、暑い夏を乗り切りましょう!