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上海バンスキング 戯曲
スタイリッシュな1000円の戯曲本
いまさら取り立てて「上海バンスキング」の魅力や、当時の芝居ファンをいかに熱狂させたかとか話したとて、その下地となる時代の雰囲気は伝えにくいものがあります。
しかしこの1000円の薄い戯曲本の、その佇まいに当時の雰囲気がつまっているような気がしてしまうのです。小劇場のアングラ、運動、マイナー、偽悪趣味、そんな紋切型を吹き飛ばしてくれた舞台同様、戯曲の本も装丁から当時一般のものとは違っていました。
戯曲を読み想像を広げる愉しみ
今とは違って芝居を映像化する方法は安くも簡単でもなかったし、消えゆくものとしての魔力が舞台にはありました。
たとえ映像を残したとしてもあの劇場の雰囲気はねぇ・・・想像で補うしかありません。
だからこそ戯曲が残っているのはうれしいこと。
上演記録もついています。
5刷、経年劣化の汚れが出てきています。