介護士目線の生活リハビリ~調理編~

こんにちは、白紫菖蒲です。

前回に引き続き介護士目線での生活リハビリ、調理編ですが、調理のリスクについて重点的にお話ししていきたいと思います。

日常生活において、食事は老若男女問わず生命の維持において最も大事な行為ですね。現在のところ、介護保険内での食事やお弁当の宅配サービスはありませんので、ご高齢者様の世帯においては訪問介護の生活援助を利用されたり、介護保険外での配食サービスを利用なさっていると思います。その他、市区町村が独自の配食サービスを実施されている地域もあり安否確認とセットで提供しているところもあります。

その他、家事代行サービスの中に安否確認を提供している会社もあります。地域の民生委員さんが安否確認を行っている自治体もあり、情報提供を頂いて、デイサービスのご利用につながったケースもあります。

少し脱線しましたが、今回は生活リハビリの中での調理ですが、その前に、調理に関しては、他の生活リハビリに比べ、リスクヘッジが大きくなってしまいます。ご家族様と同居してみえるご高齢者様の場合ですと、「危ないから火を使わせないでほしい」とのお声を頂きます。

実際に経験した事例ですが、お一人暮らしのご利用者様の自宅へ朝の送迎に向かった際、玄関を開けるとガスの匂いが部屋中にしており、空焚きのヤカンがガス台の上に乗っているという場面に遭遇したことが何回かあります。安全装置のついているガス台でしたが、危険を知らせる警告音が難聴のため聞こえず、火は消えていましたが危うく大事に…ということもありました。

「調理」の生活リハビリで「実際に料理をする」ことを目標とすることが多いので、機能訓練の範囲ですが、調理に関する行為はたくさんあり、介護士さんに出来ることもたくさんあります。

「どんな料理を作るのか、材料は何が必要か」という内容で、ご利用者様とお話ししながら材料であったり調味料を書き出すレクリエーションを実施する事であったり、

「予算内に収まるように計算をする、お釣りの計算をする」ご高齢者様の脳トレ本はたくさんあります。介護士さんが作っても良いと思います。脳トレ等の問題も色々と種類があり、実施の方法も様々ですが、経験として解答をすることと、脳トレを続けること、大事なのは達成感を得られることだと思います。

調理をすることについては、あまり書きませんでしたが、ご利用者様の目標に沿って、介護士が出来るアプローチはたくさんあります。好きな食べ物は嚥下反射により誤嚥しにくいと教えていただいたこともあります。

包丁を使う、火を使う、危険なことも多いですし、法規上実施が出来ない等もあります。その中で、介護施設が出来ることは「危険だから調理をしない」ことではなく「出来ることを最大限に生かす」ということだと思いますので、参考になれば幸いです。

本日も読んでいただき、ありがとうございます。

1人でも多くの良い介護士さんが増えますように。

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