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本城雅人/四十過ぎたら出世が仕事

サラリーマン人生、30代が勝負!
そう言ったのは、
新卒入社した会社の人事担当だった。
ある程度、自分の裁量で
仕事ができるようになる30代こそ、
実力差・結果の差がくっきり出る。
そんな意味だったように思う。
励ましの言葉であり、
同時に厳しい𠮟咤の言葉でもあった。

そんな30代を過ぎ、
40代に差し掛かる者たちがこの本の主役。
同じ会社に勤める5人が描かれる。
それぞれ自分の仕事だけでなく、
部下をマネジメントをする役割を担う。
マネージャーとしてどうあるべきかを考える中、
ロールモデルを上司の部長や役員に見い出す。
学ぶ面もあれば、反面教師色が強い人もいる。
会社と自分の関係はどうあるべきか、
これからの人生をどう生きるかに、
迷いながら学び考える。

この物語が複層的に感じられるのは、
彼らそれぞれと深く関わる役員の存在だ。
それぞれの物語の中の重要な役割を果たし、
最後の章はその役員から見た世界が描かれる。
人生の成功者に見える彼の
過去の失敗が明らかになる。
勝負の30代、出世の40代ときて、
50・60代にもまたテーマがある。

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