試合は常にハイパフォーマンスで。「集中力」を高めて試合に臨むための方法とは
長野オリンピック以来20年ぶりとなる、平昌オリンピック(2018年)への出場を決めた男子カーリング日本代表。そのメンバーのひとりが山口剛史選手です。
カーリングは高度な戦略とテクニックが必要なスポーツで、理詰めの試合展開から「氷上のチェス」とも呼ばれています。頭脳と体力、どちらもフル稼働させながら試合に臨むとなると、その消耗量は相当なものだそうです。
「1試合終えると、試合前の体重から2kg落ちます」
と山口選手は話します。
カーリングは1試合が約2時間30分前後、長いときには3時間にも及びます。集中力を高め、長時間維持するためにはどのような取り組みをおこなっているのか、山口選手に伺いました。
Ramune Method #02 山口剛史
カーリングを制する集中力
山口 剛史
1984年生まれ。北海道南富良野町出身、SC軽井沢クラブ所属。力強いスイープを武器とした日本を代表するカーリング選手。日本選手権8度優勝、
世界選手権6回の出場経験があり、2018年の平昌五輪では8位に入賞した。現在は選手を続けながらNPO法人SC軽井沢クラブに勤務し、ジュニア選手の指導も行っている。その他、ラグビー全国高等学校選抜大会で五郎丸選手と対戦、カヌースラローム全日本選手権で羽根田選手との対戦経験などもある。
同級生の75%がオリンピック選手になった町
ー 山口選手と言えば、2018年の平昌オリンピックでの活躍が記憶に新しいですが、どのようなきっかけでカーリングを始めたのでしょうか。
僕の出身が北海道の南富良野町で、人口150人くらいの地区に住んでいたんですが、小学校の頃そこへカーリング場が出来てから、通うようになったのがきっかけですね。
当時(93年頃)、カーリングはまだオリンピック種目ではなかったです。95年頃からオリンピック種目になると言われていて、98年の長野オリンピックで正式な種目になりました。
僕は95年頃から漠然とオリンピック選手になりたいと思っていました。当分は遊びの延長のような感じで夏はカヌー、冬はカーリングの練習を続けていました。
実は、高校時代にはラグビー部にも所属していて、全国大会で五郎丸選手と対戦したこともあるんです。大差で負けてしまいましたが(笑)。
その後、カーリングに本腰を入れるようになったのは大学3年生のときです。その頃から本格的にオリンピックを目指すようになりました。
その時、僕が所属した「チーム青森」には、小中学校の同級生の女の子2人もいて、その後女子カーリング日本代表チームの権利を獲得しました。
小中学校の同級生は僕を含めて4人だったので、同級生の75%がオリンピックに出たってことになりますね(笑)。
ー カーリングは頭・カラダ共にタフに使うイメージがありますが、試合を通じて高い集中力でパフォーマンスを発揮し続けるための秘訣はあるのでしょうか。
「集中力」は目に見えないし形もないので、どうやったら高めることができるのか、高まった状態にあるのかは感覚的にしかわかりません。
集中力が高いと思う時は、試合で思った通りにショットが決まるけど、集中力が上がらない日は、試合でも思うような結果が出ません。
集中力によってそのようなコンディションのばらつきがあることには、ずっと課題意識を持っていました。
そんなある時、上司から株式会社ジンズの井上さんを紹介していただいて、集中力について話を聞かせてもらう機会がありました。
そこで集中に関する知識と、集中を計測するメガネ型ウェアラブルデバイスJINS MEMEを教えて貰い、早速練習や試合に取り入れてみることにしたんです。
やり方は、試合が始まる30分前にJINS MEMEを使って、集中ポイントが高い状態を3分間維持します。
自分の特性として、最初の1〜2ショット目にいいショットが決まれば最後まで調子が良く、逆に入りが悪いと最後まで調子が取り戻せない傾向があるので、試合前にデバイスを使って集中力を高めてから、試合に臨むようにしました。
集中力に関する知識として「脳はエネルギーを使うから、補給したほうがいい」と言われ、森永ラムネをおすすめしてもらったので、即座に実践しました。
ー 平昌五輪では、カーリングの試合中にある休憩時間(通称”もぐもぐタイム”)に男子代表が森永ラムネを食べられていましたが、そのお話がきっかけだったんですね。
そうなんです!実践してみて分かったんですが、森永ラムネは軽いし、持ち運びも便利で、日持ちもして、それでいて美味しい。
それに試合中にグローブを着けたままでも、フタを開けてそのままガッと食べられるし、すごくいいアイテムだと思い、男子代表全員で食べるようになりました。
カーリングの試合は2時間半から長いときで3時間かかります。全10セットある中で、後半戦は特にエネルギーも消費して集中力が下がってきます。
それでも大事な場面では集中力を高めてショットを決めないといけません。そういう場面で1セット終わる毎に森永ラムネを食べると「美味しくて、すぐやる気が湧く」。気持ちが切り替えられて、後半戦でも狙い通りのショットが決まるようになるんです。
また試合の時だけでなく、仕事中も食べています。
日中に自分のトレーニングを終えて、5〜7歳向けのカーリング教室が夕方にある時、必ず合間にラムネを食べて体力気力を回復させて臨むようにしています。
試合前に集中力を計測をして、なかなか上がらないな、という時にも森永ラムネを食べています。そうすると上がりやすくなるんですよね。
まさに、森永ラムネは、自分のコンディションを調整するための”集中のスイッチ”になっています。