手軽に研究気分を味わえる! Google Lensで誰でもできる植物の同定
春の足音も日に日に大きくなり、近所を歩いていると草花が顔を出し、緑色が景色を彩るようになった。もっとも常緑樹もあるから、季節関係なく緑は街中にあるけれど、春の緑は体を硬くさせた冬の冷たさを溶かす力があるように思える。
どうもこの記事を書いている地主です!
いま春の緑が云々と書いたけれど、私は植物について詳しいわけではない。むしろ詳しくない。花が咲いていれば「花」と、花が咲いていなければ「草」と、幹があれば「木」と断定している。植物の名前なんてほぼ知らないのだ。
ただ知りたいのです!
白衣を着て、片手には野生植物図鑑を持って、植物を見たけれど、植物の名前がわからない。知識がなさすぎて、分厚い図鑑のどこを見ればいいのかもわからないのだ。白衣を着てしまった分、より可哀想に見える。
全然わからない!
たとえば、植物の名前をなんなのか、と突き止めることを「同定(ドウテイ)」と言う。世の中に雑草という名の植物がないように、全ての植物に名前があるのだ。それを知りたいのだ。同定したいのだ。しかし、白衣まで着ている私にはわからない。図鑑でもダメ。
そこでこちらです!
Googleが提供するサービスの一つ「Googleフォト」。これのモバイル版(スマホとかタブレット用)のものに、「Googleレンズ」という同定に便利な機能があるのだ。スマホやタブレットで写真を撮り、Googleフォトと同期させるとGoogleレンズのボタンが出てくる。
たとえばこの植物の、
写真を撮って、
Googleフォトに読み込み、
矢印のボタン(Googleレンズ)を押すと、
同定してくれる!
候補がいくつか出てくる。今回の場合は、「ワジュロ」か「ワシントンヤシモドキ」となり、見比べたりして、同定に至るわけだ。今回のこれはワジュロだろうと思う。
南の島に生えている見た目だけれど、よくお寺などに生えているし、お寺に行くともれなく見かける植物。お寺にある梵鐘の撞木として使われるのだ。そうGoogleが教えてくれた。ありがとう。
Googleフォトで、
だいたいわかる!
今までは「木だ」とか、「草だ」程度の認識だったものの名前がわかる。これが素晴らしく面白い。知識が増えていく感じだ。同定できる喜びがあるのだ。また白衣を着ていると研究者の気分。気分も大切にしたいのだ。気分だけで能力が上がるとかないので、着なくてもいいけれど。
たまに、
間違えている、
こともある!
上記の植物はGoogleフォトのGoogleレンズによると「シラホシムグラ」か「スベリヒユ」ということになるけれど、おそらく違う。「ヤエムグラ」だと思う。もっとも検索結果の「ムグラ」からヒントを得て、調べた結果、おそらくだが「ヤエムグラ」ではないかと同定した。
Googleが必ずしも正しいわけではないけれど、ヒントはくれる。そしてある程度仲間が見えてきたら同定すればいい。特別な道具を必要としないので、散歩の途中でやったりすると楽しい。白衣は全く関係ないので、着なくてもいいけどね。
必要なものをまとめました!
白衣とゆるネタ
ラムネに投稿されたゆるネタを実践してみようと思う。せっかく白衣を着ていて、タブレットを持っているので、それにあったゆるネタをチョイスした。
まずは炭酸水を作るというもの。最近でもないけれど、よく炭酸水を飲む人を見かける。そして、それは作ることもできるそうだ。私も炭酸水はよく飲むのだけれど、買うものだと思っていた。
必要なのはこれだけ!
必要なのは水500mlと、クエン酸と重曹がそれぞれ小さじ1杯。それだけで炭酸水はできてしまう。白衣を着ているので、なんとなく研究者っぽいかなと思い、このゆるネタを選んでみた。
重曹と、
クエン酸を入れると、
すげ!!!
向かって左が作った炭酸水、右が市販の炭酸水!
美味しい!
あっという間に炭酸水を生み出してしまった。作った、と表現するよりも生み出したと書いた方が研究者っぽい気がする。飲んでみるとほんのり酸っぱくて喉越しもよい。青春のような味わいだ。こんなに簡単なら今後も作りたい。青春は作れるのだ。
次は「SNSに描いた絵を投稿する」というもの。私はまさに今、タブレットを持っているので、デジタルで絵を描いて、そのまま投稿できてしまうのだ。そもそも私がタブレットを買ったのは絵を描くため。さらに私は美大卒なのだ。絵が好きで絵を愛した男なのだ。
多摩川の、
絵を描く!
アプリ「MediBang Paint」で多摩川の絵を描く。高校時代は美大受験のために3年間デッサンをしていた。鉛筆でのデッサンもしたし、木炭でのデッサンもした。そして、今はデジタルで絵を描く。圧倒的に便利。手軽に描けてしまうのだ。
それがこちらです!
ふざけているの、と思われるかもしれない。本気です。父が美大の授業料を返せ、と私の絵を見て言っていた。私もそう思う。武蔵野美術大学というところに通っていたのだけれど、よくこの絵で通えたと思う。
SNSに投稿もした!
デジタルだから、この絵になったのか、と思うれるかもしれない。違う、むしろデジタルのおかげで少し上手くすらなっている。私は絵を描くのが好きだけれど、絵は私を好きではないのかもしれない。世の中、難しい。相手が好きすぎて引かれるやつだ、たぶん。
次は「コーヒーの豆の香りをかぐだけ」というもの。部屋にコーヒー豆を置くだけでリラックスタイムと投稿にはある。私もそう思う。コーヒーの匂いはリラックスに導いてくれる。
コーヒー豆と紙袋を準備しました!
コーヒー豆を、
袋に入れて、
嗅ぐ!
研究で疲れた脳がリラックスして行く。実際は研究なんてやっていないけれど、疲れが抜けていく感じがする。コーヒー豆の素晴らしき匂いのおかげだ。そして、やがて脳が覚醒する感じがした。覚醒したからと言って、特に何も起こらないけれど、感覚としては覚醒した。
何かが覚醒!
そして、最後はこちら!
手を洗いながら口笛の練習をする、というもの。ご機嫌な気持ちになるそうだ。今は時代的に家に帰ったら絶対に手を洗わないといけないから、それに口笛をプラスするだけで、ご機嫌になれるなら素敵だ。
いいね!
確かになんだかご機嫌だった。特に必要なものはなく、強いて挙げるなら、「口笛を吹くんだ」という心構え。心構えは無料だ。そして、吹けばご機嫌だ。ぜひ吹いていこうではないか。
ご機嫌ですね!
さて、気づいたことはないだろうか。先の「口笛の練習」がこの記事での最後のゆるネタと書いたけれど、本当は違う。もうひとつあるのだ。
分け目を変えてみるというゆるネタ。これも特に道具は必要とせず、「分け目を変えるんだ」という自分の気持ちだけを必要とする。そして、私も分け目を変えた。最初の頃の写真と比べて欲しい。
最初!(左7:3)
今!(右9:1)
左からの7:3を、右からの9:1に分け目を変えてみたのだ。なんだか、気分が変わった気がする。新しい自分に出会えた気がする。今日が私の誕生日、という感じだ。おめでとう、私。おめでとう、右9:1の私。そして、全ての子供達(チルドレン)に、おめでとう。
白衣は着るとなんかヤル気が出るから、オススメです! 能力とかは上がらないけど!
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地主恵亮
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「インスタントリア充」(扶桑社)がある。
https://twitter.com/hitorimono
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