よいメンタリティを保つために
日本で初めて開催されたラグビーW杯は、世間に大きな熱狂をもたらしました。対南アフリカ戦での大金星から四年、今大会はさらにすごいことをしてくれるのではないかと開催前からファンの期待も高まっていました。
そんな中での先月27日対アイルランド戦と今月13日のスコットランド戦。世界2位で優勝候補でもあるアイルランドと9位スコットランドとの結果は、ファンにこれからの日本ラグビーの可能性を示してくれたのではないでしょうか。惜しくもその後の南アフリカ戦では負けてしまいましたが日本の世界ランキングは現在8位。日本がランキング最上位勢に勝利した時に「大金星」や「ジャイアントキリング」と言われない日が来るのも近いのかもしれません。
二大会連続で日本の主将を務めているリーチ・マイケル選手はアイルランド戦終了後にこう述べていました。
「勝つってメンタリティ、勝ちたいっていうメンタリティが一番大事だったと思います」 リーチ・マイケル
この姿勢はどのスポーツにも共通するところだと思います。
私が中高とやっていたテニスにおいてもそれを実感する場面が多々ありました。高校1年生だった時、当時の主将が私に「試合中にマイナスなことが頭をよぎっても、口に出すな」と言いいました。「そうじゃない」「もうだめだ」などと口に出すとそれは余計に自分を負の連鎖へと落としていきます。対戦相手にも「相手調子悪いのかな?」などと思われるかもしれませんし、私はダブルスをメインにやっていたのでペアの人にもマイナス思考が移ってしまいます。逆に、お互い「まだ負けない」「勝ちたい」と思い続け、それを声に出していれば気持ちの面で相手を押せるかもしれません。
スポーツにおいて気持ちや気合いの部分は、かなり大きいです。特に実力差があまりない相手と試合をやる場合は、小さなきっかけで流れが変わります。これらのことから試合中はポジティブなことを口にしたほうが断然いいですね。
日本には古来より「言霊」という概念があります。「いける」と言っていたら成功したり、「もうだめだ」と漏らしたらより悪い結果になった。前述したスポーツに限らず、誰しもがこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか? メンタルというのはどの場面でも重要ですが、良い状態に保つのが難しいものでもあります。
私は、明るい気分になりたいときは楽しい小説・漫画を読み、泣いてスッキリしたいときには悲しい小説・漫画を読みます。自分に有効なメンタルケア術を自覚しておくと、ここぞという時に力を発揮できるでしょう。いろんな分野のトップで活躍している方たちは、このメンタルケア術がしっかりしているのだと思います。
己のパフォーマンスを最大限発揮するためにも、常に自己分析をして良いメンタリティを保っていきたいと考えさせられる、そんなリーチ・マイケル選手の言葉でした。