見出し画像

味噌ラーメンは何なのか

塩ラーメンって何?
醤油ラーメンって何?

みなさん答えられますか?
これについては拙著「ラーメンの楽しみ方」に書きましたので
ぜひ読んでみてください。

「ラーメンを週1回食べる人も知らない楽しみ方」
ラーメンを美味しく食べる方法を知ることが出来ます。
Kindle
Unlimited会員なら無料で読めます。


今日は味噌ラーメンとは何なのか?についてです。

味噌ラーメン=味噌スープ+麺 の組み合わせですね。

味噌スープを考えてみましょう。味噌スープといえば味噌汁を思い浮かべます。味噌汁っていつから飲まれていたのでしょうか。

味噌で有名なマルコメ株式会社のホームページに書いてあります。
味噌は日本にいつ頃伝来したかはよくわかっていないようです。「醤」という文字が日本で初めてみられるのは「大宝律令」(701年)で、 「未醤」という文字が書かれており、これが「みしょう」 ⇒ 「みしょ」 ⇒ 「みそ」と変化していったのではないか…

平安時代は味噌はぜいたく品。当時は調味料として料理に使わず、食べ物につけたりなめたりしてそのまま食べていたそうです。野菜スティックに味噌をディップして食べる感覚でしょうか。名古屋人であれば、おでんに味噌をつけるような感じですね。藤原道長もディップしてたのでしょうか。

鎌倉時代には粒味噌をすりつぶしたところ水に溶けやすかったため、味噌汁の原型のようなものが出来上がったとされています。これが味噌汁の登場のきっかけで、「一汁一菜(主食、汁もの、おかず、香の物)」という鎌倉武士の食事 の基本が確立されたようです。源氏のみなさんも味噌汁を楽しんだのでしょうね。

室町時代になり、味噌汁が確立され、様々な味噌料理も作られたそうです。

味噌汁は鎌倉~室町時代には飲まれていたのです。歴史がありますね。
江戸時代には庶民に味噌が親しまれて、日本人のほとんどが味噌汁を飲んでいたんでしょうね。

味噌汁+麺 は誰が考えた?
味噌汁+麺というと何を思い出しますか?そうです。山梨県の郷土料理「ほうとう」です。
ほうとうはいつからあるのでしょうか。ほうとうの原型は平安時代の枕草子にも記載があるようですが、今のほうとうは戦国時代に食べられていたようです。季節の野菜を使い、味噌汁の中で、麺と一緒に煮込んでいたようで、武田汁とも言われていたそう。
ほうとうという名前の語源も諸説あるようですが、武田信玄が自らの伝家の宝刀で、麺を細長くきったことから「宝刀(ほうとう)」と言われるようになった説もあるようです。

ほうとうの影響を受けた料理は?
ずばり、名古屋名物味噌煮込みうどんです。
武田氏滅亡後、徳川氏に仕えた武田氏の遺臣が武田軍の陣中食「ほうとう」を披露。徳川家康も、これはうまい!と言ったのかもしれません。

誰がやり始めたかわかりませんが、岡崎の八丁味噌とうどんを煮込んだら美味しいんじゃない?というノリで味噌煮込みうどんが出来たのでしょう。

味噌+ラーメンは誰がやり始めた?
ここまで来て、味噌+うどんは江戸時代前後には食べられるようになっていたことがわかりますね。

今ほど情報伝達のスピードは速くないですが、味噌スープ+麺という組み合わせは江戸時代以降には突拍子もないことではない。ということです。

味噌+ラーメンは誰がやり始めたのか。いきなり答えですが、
それは札幌市の「味の三平」店主大宮守人さんです。

当時、日本は醤油ラーメンが主流でした。大宮さんは醤油ラーメンとは違う味のラーメンを作りたいという思いを持っていました。

戦後の食糧が無い時代に、具のない味噌汁に麺を入れてお腹を満たしていました。これが味噌ラーメンを作るきっかけになったのです。

そこから丼一杯で栄養を取れるように野菜やニンニクを使うようになりました。
長ネギ、玉ねぎ、もやし、キャベツを炒めた味噌スープ。そこに縮れ麺を合わせる。

「味噌は体にいい」が大宮さんの持論。
野菜も入った味噌ラーメンが出来たのです。

また、味噌ラーメンは初めは「味噌味メン」という商品名で出していました。

そうして提供され始めたのが1954年(昭和29年)。

次第に、お客さんやマスコミに「味噌ラーメン」と呼ばれるようになり、結果、味噌ラーメンとして広まりました。


人気が出れば、真似をするラーメン屋が出てくるのは必然。

札幌市で味噌ラーメンを出す店が増えました。
その当時流行っていた味噌ラーメンより、もっとコクのある、濃厚な味噌ラーメンを出したいと出てきたのが、「純連(すみれ)」になります。昭和39年のことです。
これ以降、完全に札幌ラーメン=味噌ラーメンとなったのです。

もう一つの味噌ラーメン
味噌ラーメンといえば、札幌ラーメン以外にも思い浮かべるのが、山形の辛味噌ラーメンですね。

辛味噌ラーメンを作ったのは「龍上海」。創業は昭和33年。元々は醤油ラーメンを提供していましたが、こちらも味噌汁から着想し、昭和35年に味噌ラーメンを作ったと言われています。
味の三平よりも数年遅い開発となります。
札幌の味噌ラーメンの存在を知らず、札幌と味噌ラーメンと山形の味噌ラーメンはそれぞれで作られたと言われています。

辛味噌ラーメンの特徴は、なんといっても「からみそ」。これを溶かしながら食べていくとスープが辛くなり、ホント美味しいです。ですが、このからみそ、にんにくも入っています。いつからにんにくが入っているかは知りませんが、味噌ラーメンにニンニクを初めて合わせたのは味の三平の大宮さんと言われていますので、もしかしたら影響を受けたのかもしれませんよね。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
味噌ラーメンのルーツがわかりましたね。そうなると、札幌へ行って味の三平が食べたくなりますね。みんなで札幌に行きましょう!

あ、冒頭にも紹介しましたが、ラーメンを食べる前に、この本を読んでおくのを忘れないでくださいね。
「ラーメンを週1回食べる人も知らない楽しみ方」
ラーメンを美味しく食べる方法を知ることが出来ます。
Kindle
Unlimited会員なら無料で読めます。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?