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「欧州ラーメン市場の可能性:未開拓のチャンスをつかむための完全ガイド

はじめに


ヨーロッパ全体のラーメンマーケットについてお話しします。私はドイツを拠点にラーメン業界に携わり、今年で9年目を迎えました。2016年にドイツに来た当時、ヨーロッパではラーメンがブームになり始めたばかりで、まだ店舗数も少なく、日本人が多い街に限られている状況でした。

当時提供されていたラーメンは、品質的に日本と比較すると見劣りするものが多く、特に麺のクオリティには大きな課題がありました。本格的な中華麺が手に入りにくかったため、乾麺を使用する店舗が多く、冠水の流通もなかったため、自家製麺でも日本で一般的なラーメンの品質には遠く及ばないものでした。

しかし、ここ9年で状況は一変しました。現在ではラーメン用の小麦粉や冠水が日本からヨーロッパに流通し、私たちのような製麺会社も市場に参入しています。その結果、ヨーロッパのラーメンマーケットは大きく成長し、品質も向上しています。

欧州進出における初期コスト


ヨーロッパでラーメン店を開業する際、初期コストは国によって大きく異なりますが、最低でも3,000万円以上の予算が必要になる可能性があります。このコストには、不動産賃貸、設備投資、輸送費、そして現地での広告費などが含まれます。

詳細なコストや各国の特徴については、今後公開予定の国別事情の記事で詳しく解説する予定です。

現地消費者が好むスープの味やトッピング


現地の消費者が好むスープやトッピングの傾向は、地域や国ごとに異なります。例えば、北ヨーロッパや寒冷地では、濃厚で温まる味噌ラーメンが好まれる傾向があります。一方、南ヨーロッパでは、魚介系のスープを使用したラーメンが人気です。

現地の食文化や気候を理解し、それに合わせたメニューを開発することが成功の鍵となるでしょう。

現地の食材調達について


ラーメンに必要な食材は、多くのヨーロッパ諸国で一通り揃えることができます。ただし、国や地域によっては入手が難しい場合もあるため、事前に十分な調査が必要です。特に、食文化が発展している国々では、ほとんどの食材が手に入るため、調達の面で大きな不便を感じることは少ないでしょう。

欧州ラーメンの価格事情:2024年のデータ


2024年現在、ヨーロッパにおけるラーメンの単価の中央値は 14.85€(約2,376円、税込) となっています。これは日本のラーメンの価格に比べると高めですが、ヨーロッパの物価や税率を考慮すると適正価格とも言えます。

物価や税率は国ごとに異なるため、価格設定は非常に重要な要素となります。この点については、今後公開する各国事情の記事で詳しく掘り下げていきます。

成功しているレストランの事例


ヨーロッパ内で成功している日本食レストランについては、上記記事を参考にしてください。

欧州進出の可能性を考える


海外進出を考える日本のラーメン店は、まず米国の西海岸やアジアを検討するケースが多いですが、実はヨーロッパにも大きなチャンスがあります。特に大都市や中規模都市ではラーメン専門店が増えつつありますが、日本品質のラーメンを提供する店舗はほとんどありません。この未開拓市場に参入することで、大きな成功を収める可能性があります。

現地のニーズを理解し、日本と同じクオリティのラーメンを提供することで、ヨーロッパ市場での成功を目指してみてはいかがでしょうか。

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