料理のカルパッチョは画家のカルパッチョから
なぜそうなったのかがよくわからない料理名であり、「諸説あり」の一例である。15から16世紀の画家カルパッチョに由来することは確かなようだが、画家が好んだからとも、その500年回顧展のときにネーミングが考案されたからだともされる。本来牛肉を利用するものが、魚などに対象を広げたのが、「カルパッチョ」の強みなのだろう。
残っているカルパッチョの絵は宗教画が大半で、むろん料理の描写などに乏しい。だが、時折面白い絵がある。「赤いベレー帽をかぶった名もなき男」など好例である。
これなどは目のあたりに表情もあり、紋切り型の描写から離れている。こちらに近づいてくれた感じがする。もちろん料理との関連はわからないが。
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