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巣籠

鳥が卵を産んで子育ての準備を始めるときに
巣を作り出すのと同じように
人にも赤ちゃんを身ごもると巣籠もり本能というホルモンがでるらしい。

よく妊娠中に赤ちゃんの靴下編んだりスタイを作り出したりするのはそれだそう。
何か作りたくなる本能。

昔から作るのは好きだった。
高校は木工で家具を作ったり、ガラスや写真、製図をするような所で
ノミや鉋を研いだり毎日木屑まみれで作っていた。

でも裁縫はからっきしで、
家庭科で課題で出たパジャマの襟を反対につける、
スカートも自分で作ったのなんて信用ならないので、
布を最低限だけ買って超マイクロミニに仕上げて怒られるような始末。

うちは母が裁縫や手仕事がとても上手で
母が作る方が美しく思い通りになるので、
わざわざ私が作る必要もなかったからなのもあるかもしれない。

なのに

なぜ今刺繍をしているか。
なんなら最初はミシン使って縫い物もしていたか。

最初に書いた

巣籠もり本能

が爆発的に出てしまったから。

それが変な話で
長女の時は何にもなかったのに
次女を妊娠中にどんどん溢れ
スタイやおくるみ、おもちゃを夜な夜な作りまくり、
産まれてからも育児でヘロヘロなのに
子どもたちが寝たら針と糸を持って
とりつかれたように縫う。

我ながらちょっと怖かった。

それから色んなタイミングときっかけが重なって
今もまだ手仕事が続いているけれど、
その話はまた。

本能は少しずつ薄れてきてるのか、
というかさすがに中高生にもなってくると
すっかりヒナは巣だっているので
5年前くらいにミシンや裁縫はやっぱり苦手だということにきづいて
刺繍だけ残ったという今。

ホルモンて不思議。
勝てない。

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