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論理思考が正直つらい…と感じている人を応援📣東洋思考と西洋思考
40代のサラリーマンさんと話す機会がありました。優秀という社内評価を得ていて、人望も熱い方です。その方が、ちょっと意外なことを吐露されました。ちょっと親近感わいてしまった。笑
「ロジカルシンキング」って研修ありますよね。自分はこんがらがった問題があったときに、それを分解していくことがそれほど得意ではないんです。
関係者の話を丁寧に聞いて、全体で良くするためにはこんな感じがいいかなあと打ち手を決めて、関係者の同意を得て進めていく、というのが僕がやってきた解決のアクションでした。
明快に、トラブルの原因ー結果の関係を図式化したり、それぞれの原因が生じている背景を分解して考えられる力が弱いなあと気づいて、意識的にロジカルに考えようとしているのですが、どうにもうまくいかなくて、、、
すごく本質的なことに、経験的に気づかれているなあと思いました。
そして、社内のハイパフォーマーでいながら、ロジカルシンキングが苦手、、、とおっしゃるあたり、とても共感してしまいました。
わたし自身、日本の老舗企業に長年勤めていることも影響しているのか、社風、暗黙知のようなことに揉まれてきたので、どちらかというと論理的思考がお粗末になりがちだと自己分析しているからです。
論理的に人を説得するというよりは、直観的な傾向が強いかもしれないなあ、、、と内省しています💦
【東洋的思考と西洋的思考】
最近、目にした記述に、このような趣旨のものがありました。
ロジカルシンキングは欧米を中心に発達した思考であり、幼少期から「なぜ?」「なぜなら」という客観的事実をもとに「分解」して整理する論理構築を求められる文化で育っている。(乱暴にいうと、まあ、西洋的な思考と言える)。
一方、東洋的な思考は何かというと、全体のバランスを取ることで解決していくというもの。極度にある部分に緊張がかかる状態はリスク。全体の「調和」から考える思考の方法。
というようなものでした。
シンプルにまとめると、
西洋思考は、「分解」によって解決する。
東洋思考は、「全体調和」によって解決する。
ビジネスや人生において、
わたしたちは日々、多くの意思決定をしながら生きています。
その中で、最善の回答を選択していくためには、
この両者が必要だなあと、最近、感じています。
分解して、一つ一つの構造、原因ー結果の関係を詳(つまび)らかに理解しておくことも重要。でも、それが分かっただけでは、周囲の人と協力しながら良い社会を作っていくことはできない。
「組織」を、「カラダ」に置き換えて考える
わたしはヨガを長くやっていますが、自分のカラダ全体を1つの組織として考えてみますね。
股関節が硬い、腰痛がひどい、という症状があったとしましょう。
なぜそれが起きているのか、原因ー結果の関係を「分解」して観察し、起きている事実を捉え、整理することは、改善の第一歩です。
腰が悪くなるのは、腰の筋肉が固まっている、関節が傷んでいる、骨に歪みがあるなどの理由が考えられ、事実として、その患部ではリンパの流れなどが極端に悪化しているということが挙げられれます。
これを改善する手段としては、マッサージ、電気治療を受ける、ハリ治療を受けるなど、いろんな方法があります。
最適と判断できるものを選択し、その通りに行動すると、改善します。
ただ、それでは終わりません。
腰の患部だけ流れが良くなって筋肉が柔軟性を取り戻しても、
背中全体、それを支えている骨盤の状態、また骨盤に深く関わっている下半身が変わっていないと、すぐに腰痛は再発します。
それぞれの部位の関わり方を、論理的に分解して理解することが必要ですね。
でもさらにいうと、実は、関わり方を理解して、それぞれの部位に合わせた手を打っても、解決しないことがあるのです。
なぜなら、毎日、わたしたちはカラダを使い、その日の気温や気圧、またメンタルからも影響を受けているからです。状態を知って、「分解」している間にも、カラダは変わってしまうからです。
カラダはまさに、昔からVUCAですねー。笑
こうなってくると、個々の状態を集約して積み上げる思考ではなく、
全体(=全身)の「調和」を考えるアプローチが必要になってくる気がします。
腰痛の例で言えば、患部を治療したあと、「良くなったー」と言ってこれまでと同じカラダの使い方をしていては、また再発しますよね。
良くなった状態を全身に馴染ませる=全体のレベルを1段階良くする「調和」の打ち手が大事です。
腰が変化したら骨盤や背中、下半身にも変化が起きます。
治療前のレベルより、一段上の良い状態で維持するためには、
腰に影響している他の部分へのアプローチが必要なのです。
カラダの各部位は、1箇所、1箇所は自立した機能を持っていますが、
決して、独立して存在しているわけではないですよね。
相互に良いことも悪いことも影響しあって、全体として機能しています。
「全体調和」の思考では、部分は問題を抱えていても、今それが全体調和に邪魔になっていなければ「よし」とすることがあります。部分部分が常にベストであることを求めるよりも、全体が最良であることが優先されるイメージですね。
ビジネスに話を戻してみる
一つの問題が、分解によって解決したら、それを良い状態で維持するためには、その問題の周辺へのアプローチが重要だということになります。
「分解」思考により、問題を引き起こしている弱み、不足している部分を突き止めている間、影響を受けて強みの部分も変化しています。
それをトータルで捉えて、「調和」思考で全体を最適化させる。
分解と全体調和。
どちらが欠けてもうまくいかない気がしますね。
自分の脳内でできることは限られているかもしれませんが、
意識して「分解思考」と「全体思考」を脳内に育てていき、自在に行ったり来たりできるようになると、良いのかもしれません。
冒頭の相談者さんは、全体思考が得意かも。
それを捨てて、分解思考になる必要はありません。追加で新しいアプリとして、自分の脳内に「分解思考」もインストールするイメージで良いのではないでしょうか。
これまで成果を出してこられた自分の「強み」を否定することなく、さらに成長加速されていくことを心から応援📣しています。
大澤 弘子
日テレHR代表/企業の人材育成を支援しています。
サラリーマン応援📣ライフコーチ
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