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【短歌】ハンカチ

ハンカチに少女が語りかけている「持ち主さんを落としちゃったの?」

今ならば並ばずガソリン貰えるよそれだけでいいも一度おいで

流氷を見るまででいいそばに居てそして今から砂漠に行こう

自転車の切れたチェーンが繋いでる僕の地面と誰かの夜空

静寂を夜の湖畔に逃がしたら明日の朝には大海の泡

二番目に好きなあなたが買ってきたポテトサラダは310円

年を経てひかる推しに変わってくこの現象を成長と云う

君よりも雪のほうが綺麗かも優柔不断がちょうどいい 今

妹もいない人生で使える魔法 ゲオでお金を払って借りる

空間を越えていく恋をする度に空間に置き去りにするもの

鮎川に愛されることの偉大さに気付かぬ君は偉大の頂点

一円は今日も転がり呪詛を吐く「ICカードよ滅んでしまえ」

嫌われたそう思ったらおしまいで若木の枝も真水に沈む

図書館に閉じ込められた文鳥は五万五千の鳴き声を得る

平凡な次元に落ちて気が付いた「ハンカチという概念がない」


 鮎川の歌がないとひかるがどのひかるだかわからないという問題。

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清水らくは
大変感謝です!