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東大57連敗も見えた光明
基本データ
・2021年東京六大学野球春季リーグ戦東大×早大1回戦
・試合開始11:02 終了13:46
・観衆6000名
試合のポイント
リーグ戦56連敗中の東大は期待の先発井澤君が昨秋優勝の早大打線につかまり、5回終了時点で0-6。ところが後半発奮した打撃陣に機動力も絡めて加点、1点差まで詰め寄るも最後は交わされ5-6で敗戦。ただ、ノーエラー、安打数も早稲田を上回るなど、例年とは異なる戦いぶりで今後に期待を持たせた。
スタメン
【先攻 東大】 【後攻 早稲田】
⑨阿久津 (3 宇都宮)※ ⑧鈴木 (4 作新学院)
⑥中井 (3 土浦一) ⑤中川 (3 大阪桐蔭)
⑤大音 (4 湘南) ⑨蛭間 (3 浦和学院)
③井上 (4 長野) ②岩本 (4 大阪桐蔭)
④水越 (4 明和) ④丸山 (4 広陵)
⑧宮崎 (3 開成) ⑦野村 (2 山梨学院)
⑦安田 (4 三鷹中等教) ⑥熊田 (2 東邦)
②松岡 (3 東京都市大) ③生沼 (2 早稲田実)
①井澤 (3 札幌南) ①徳山 (4 大阪桐蔭)
一目瞭然ですが、早稲田のスタメンの出身校は甲子園常連校が並ぶのに対し、もちろん東大はそんなことはありません。また、東大の阿久津君※は昨年まではアメフト部に所属していた変わり種です。
試合展開
1回
東大は徳山君の速球を打ちあぐね三者凡退。早稲田は制球に苦しむ井澤君を攻め、岩本君の右中間二塁打で先制。ただ、井澤君は2点を取られたことでようやく落ち着いたと見え、その後を抑える。
2回
東大は井上君の内野安打で初ヒットも、その後が続かず。早稲田も落ち着いた井澤君を攻めあぐね三者凡退。
3回
東大はランナーを出すも、無得点。早稲田も三者凡退。
4回
東大は相変わらず徳山君にほんろうされ、あえなく三者凡退。一方、早稲田は四球で出た丸山君を熊田君の2ランで返し、続いて出た生沼君を徳山君が送り、鈴木君の3塁打で返す。この回早稲田は合計3得点。
5回
東大は水越君のクリーンヒットが出るものの、その後が続かず。大阪桐蔭出の徳山君は、ストレートこそ145キロ前後で東大も対応出来ているものの、変化球を打たされている。早稲田はスラッガー蛭間のレフトへのHRで1点追加。東大0-6早稲田。ただし、東大はいつものようなエラーも出ず、キビキビとした試合運び。
6回
東大は三者凡退。この回で井澤君に代打が送られる。早大もあっさり攻撃終了。東大2番手の柳川君はテンポ良い投球で試合のリズムを変えた。
7回
東大は1アウトの後、四球で出た大音君がすかさず盗塁。果敢なスチールで、ようやく「不死鳥のごとく」が流れる中、井上君がいきなり初球をたたき返す二塁打で、まずは1点返す。徳山君もさすがに疲れた様子で、球がやや上ずるようになる。その後水越君四球、宮崎君遊飛の後、安田君も四球、満塁の場面で松岡君に死球押し出し、これで2点目。更に代打の森末君が素直にはじき返し、もう1点追加。阿久津君は三振に倒れたものの、この時点で東大3-6早稲田。少し勇気が出てくる。その裏、東大は小宗君が登板。直球は130キロ台も、100キロのスローカーブも効果的で早稲田はあっさり三者凡退。
8回
東大はまず中井君が四球を選ぶ。大音君のエンドランは不発も2塁にランナーが残る。そして、井上君のクリーンヒットで1アウト1・3塁。水越君は三振に倒れるが、宮崎君のレフト前ヒットで1点追加。なおも代打桜木君が四球を選び、満塁とした後、松岡君は死球で再び押し出しで1点追加。東大5-6早稲田とついに1点差となり、「不死鳥のごとく」で盛り上がるスタンド。しかし、替わって出てきた山下君はなかなかの好投手で、代打梅林君が三振を喫する。早稲田の攻撃は、東大4番手鈴木君がピシャリと三者凡退。
9回
東大は逆転の期待が高まったものの、早稲田山下君を崩し切れず、三者凡退で試合終了。
感想
毎年、春先の東大はまだまだ練習も足りず、エラーと四球で大量失点を繰り返すということが良くありますが、この試合はエラーゼロ。与四死球も5つと許容範囲ですし、盗塁も2つ。この後の試合(早大戦に関わらず)に期待を持たせる結果となりました。一方の早稲田は、蛭間君はいますが、絶対エースの早川が居た昨シーズンからの戦力ダウンは明らかで、少し心配になりました。
出典:東京六大学野球連盟