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想像力で遊べ!

『未来を想像できるか否か』

が、ヒトと動物の違いのひとつであるらしい。



うっそだぁー!と思ってしまった。


みなさん、新型コロナがポッと発生するだなんて想像してました?

ましてや、その影響がこんなにも未曾有の事態を引き起こすだなんて想像できました?

もちろん、猿には“ウィルス”という概念が無い以上、こんなパンデミックな世情を呼ぶだなんて考えさえ起きない。よって、想像なんてできない。

でも、人類の歴史を紐解けば、約100年の周期で何かしらの感染症が蔓延して、その度に世の中を大きな不安に陥れているという過去がある。

その事実を身近な知識として持ち合わせていれば、やはりより多くの人間が未来を予想することができたかもしれない。

情報の選別は難しいものの、博識は想像力(または予見力・類推力)を手伝って、身を助けるかなとも思う。



『笑うこと』

これも人間にのみ与えられた権利のようだ。どうやら、笑うこと自体は他の一部の霊長類などにも時折見られるらしいが、“防衛本能としての微笑み”ではなく“感情表現としての笑い”を持っているのはおそらく人間だけなのだろう。



『想像して、笑う』

これこそが落語の醍醐味というか、真髄なのだ。

五感で堪能して、想像力から導き出した妄想を糧に魂を震わせるのが落語の楽しみ方なのだとわたしは思う。

もちろん滑稽噺だけでなく人情噺もあるので、『想像して、泣く』ことだってできる。機能として涙を流す動物はあまた居ても、やはり感情の露出としての涙は人間だけに許された特権なのだ。

笑いが健康にいいとか、泣くことでストレスが解消できるとか、もう至るところで綴られているので、今更、改めて私が語る必要もないと思うが、想像力が喜怒哀楽に大きく働きかけることで、より一層の感情の解放が叶い、リラックスだったり、爽快感、安心感、多幸感が得られるのだと思う。

なんて人間って豊かなのだろう!素敵!


さらに、頭の中と心の中は治外法権なので、全くもって誰にも侵すことのできない自分だけの聖域なのだ。

落語家さんの高座を聴いて、わたしの脳裏に浮かぶ風景はわたしだけのものだし、それを誰にも邪魔されることは無い。


想像力が豊かであればあるほど、
さらに噺家さんが上手ければ上手いほど、
色、香り、肌触り、音、気候までをも感じられるのだ。

それは全て、自分が自分だけのために作り上げた特別な追体験なのだ。自分は自分でありながら噺の中の人物と同じ体験を追いかける。普段の自分のままでは味わえないようなハートの揺らぎを心地よく経験させてくれる。

もう、完全に自由なのだから、脳内では瞼の裏では派手に好き勝手やって良いでしょう?

素晴らしき我がサンクチュアリ☆


人として生まれたからには、悲しいことも、辛いことも、腹立たしいこともある。でも、同時に嬉しいことや楽しいこと、幸せなこともたくさんある・・・だけじゃなくて、陰の感情も陽の感情も表に出すことができて、出すことでスッキリしたり、ハッピーになったりもする。これは、動物には与えられなかったこと。

人は大変なことも多いし、変化に弱い存在だけど、先の未来を期待する想像力を持っている。これも、動物が持っていないこと。

こんな時期だからこそ、人間しか持っていない想像力を目一杯働かせて、想像した未来が創造されることに希望を抱きながら、脳内で派手に遊びまくることが、みんなのトレンドになればいいと思う。


それに貢献するツールのひとつとして、“落語”を強くおすすめしたい。

うん。こんな時だからこそ、思いっきりばっかばかしい滑稽噺がいいよね!

例えば、『転失気』とか『手水廻し』とかの、“知ったかぶり系”がいいかなあ。

あ。トップ画に猫を使わせてもらったから、『猫の災難』とかでも良いかな。『転失気』『手水廻し』『猫の災難』で括ると、“可愛いウソの上塗り系”だね。

あぁ、身も蓋も無いような新作落語でも良いかも!うん、むしろ良い!






こんな時、落語ファンの人や落語家さんは、どんな『ばっかばかしい噺』を真っ先にチョイスするのか、非常に気になる次第♪

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さや香 / 落語ジャーナル
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