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やまんば大地に這っている
タネツケバナが咲いたら米の種を水につけよう
雪が解けたら大地を耕しジャガイモをまこう
カッコウが鳴いたら豆をまこう
人はみなもっともっと季節の隣に住んでいた
山の幸を食べ川の魚を捕まえ
積雪の時には獲物の足跡を追い
薪を使って暖を取り煮炊きする
山姥ひとり残ってて
山姥街へは下りたくない
寒くて足がひび割れようと
髪の毛伸び放題で地に這っていようと
ピカピカの何もかも至れり尽くせりの
街の箱の中には納まりたくない
だからがんばっている
大地に踏ん張って季節の隣で生きている
最後は大地に溶け込みたいんだ