見出し画像

「読書」~あの本、読みました?~

「あの本、読みました?」という番組が好きだ。

「これだけ今の本に精通した番組は画期的」
これまで放送した特番を見てくれた某有名編集者の言葉です。
「売り上げランキング」から「本の帯」特集まで、
今の本情報を横断的に、時にはマニアックに、本好きに刺さる情報を届けます。
根っからの本好き、鈴木保奈美のコメントにも注目です。

番組HPより

というように、本好きにはかなり興味深い内容になっている。

だいぶ前の回だが、平野啓一郎氏が出ていた。
芥田川賞作家の本はちょっと難しいので敬遠しがちだが、「ある男」
「顔のない裸体たち」「高瀬川」「本心」「マチネの終わりに」
と5冊読んでいたから、まあまあお気に入りかも?

「マチネの終わりに」は映画も観た。
劇中の曲が気にいって、安いクラシックギターを買って、弾いてみた。
実際に弾いてるのはテーマ部分だけ 笑
あとはむずかしくてあきらめました。
ストリングスとかは打ち込みです。
よかったら聴いてください。

話がそれました。
その時に、芥川賞の審査方法を話されていました。
審査員方々の議論も勿論あるんですが、まずは採点です。

〇(いい)・・・1点
△(よいまではいかないけど悪くはない)・・・0.5点
×・・・0点
で、採点するそうです。
ダントツもあれば拮抗することも。

そして、話はAI の方向に。
最近では文章もAIが書くようになっていますし、受賞作「東京都同情塔」著者の九段さんも出演していた時に、何割かはAIの文章を使用していることを話されていました。
さて、そうなると、とても難しいですね。
平野氏がおっしゃったように、賞が、
優れた作品にあげるものとしたら→AIでもOK
優れた才能にあげるものとしたら→AIで作るのはずるくないか?
AIが作った文章を見分けられるのかという問題もでそうです。
どんどん人間に近づいていくんだから無理だと僕は思っています。

音楽でもそうです。
音楽的知識がなくても、ゲーム感覚で作品を仕上げられるところまできています。で、その作品がどうかと云われたら、全然違和感がなかったりして。
先日、友人の息子さんが急にそういうことをされるようになってビックリしました。楽器を弾いたこともないし、音楽が趣味というわけでもないんです。それが、作品作っちゃいます。
すごいです。
機器の使い方さえ覚えれば、音楽的知識はなくても感性のまま創ることができるのです。

最後に読書にある一文への出会いの喜びについて解説されていました。

「本心」はザックリいうと、主人公がなくした母の喪失感からAIの母を作り対話するという物語です。
あまり記憶に残っていません💦
その中で

誰もがなにかしかの欠落を、それと「実質的に同じ」もので埋め合わせながら生きている

本心より

ここは共感されると思います。

その時にどうして、「それは偽物なんだ」などと傲慢にも言うべきだろうか。
みんな足りないものを埋め合わせて生きている。
それをもっている立場の人が批判してはいけない。

本心より

と続きます。
平野氏が伝えたかった想いでもあるそうです。

ちなみに読書、本といえば、タカミハルカさんのマガジンもお勧めです。
好みのジャンルとしてはちょっと僕とはズレてるような気がするのですが、文章が面白いのでついつい推薦本を読んでしまいます 笑
でも、やはりプロが推薦されるだけあって、それはそれで面白いのでいい時間を過ごさせて頂いています。

<了>