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#181 早けりゃいいわけじゃない

思い立ったが吉日、という言葉がある。
もちろん行動を起こすことは、早い方が絶対にいい。
色々頭で考えたところで、行動を起こしたときの利益には敵わない。

けれど、何かを達成したり、完成させたりすることについて。
これについては、全てが早ければいいわけではないと思うのである。

完成を急ぐとグダグダに終わる

noteで記事を書いているときに常々感じていることがある。
記事の完成を急いでしまうと、それだけクオリティが下がるのだ。

今まで僕は180以上の記事を書いてきた。
その中で「うーん、なかなか書けん!」と難産を覚えながら書いた記事も多々ある。
さらにその中には、書くことに焦り、完成を急いでしまった記事もある。
そしてそういう記事は往々にして、読み返してみるとその完成度に納得がいかないし、スキをしていただける数も少ない傾向にある。
早く書き上げることが記事のクオリティを高めるわけでは決してないのだ。

急ぐ→頑張りすぎる→壊れてしまう

人生においてもこれは言えることだと思う。
例えば、仕事。
過去の記事でも何度も書いたが、僕は適応障害になった経験がある。
上司からのパワハラ、急な環境変化——
さまざまな要因が心身に負担がかけたからだと分析している。

さらにその要因の一つに、急いでしまったというのもあると思っている。
これは僕の悪い癖なのだが、新しい環境に「早く慣れたい」という気持ちを強く持ってしまうのだ。
そのために等身大の自分以上に頑張りすぎて、結果的に心身を崩してしまうというケースを、僕は何度も経験してきた。

目標を持つことはとてもいいことではある。
しかし急いで焦って空回りというのが一番勿体ない結果だと思う。

人間が思っている以上に、急ぐことというのは心身への負担が大きい。
自分のペースで物事を進めるというのが、自分を成長させるうえで非常に大きいウエイトがあると、僕は過去の経験から感じている。

人生、大器晩成だと信じる

出世がしたい。結婚したい。多くの人に認められたい。
承認欲求や自己実現欲求――人間はさまざまな欲求を持ち合わせている生き物である。
だから、そういった欲求を持つことは正常なものだと思う。
けれどその欲求を満たすことに急がない方がいい。

特に日本で生まれ育った僕たちは、小さな頃から受験や試験などで競争の経験をさせられてきた。
ゆえにいかなることに対しても、誰かと比べてしまう傾向にあると思う。
それが焦りの要因にもなる気がする。

あの人より早く出世しなきゃ。
友達が結婚した。自分も早くしなきゃ。
自分より年下の人が実績を残している。遅い自分はなんてダメなんだ。

そう思い目標達成を急いでも、いい結果が生まれない可能性が高い。
物事によってはタイムリミットがあるものもある。
だからといって、急げばいいものでもないのが難しいところだ。

……と、偉そうなことを書いておいて、そうやって結果を急いで空回りばかりした人生を僕は過ごしてきた。
言うなれば、遠回りばかりの人生だと回顧する。

だからこそ僕は、自分の人生を「大器晩成」だと信じている。
信じるようにしている、と言った方が正しいかもしれない。

大きな器を作るには、どうしても時間がかかるもの。
早くは作れないし、急いだって質のいいものを作れはしない。
だけどいつの日か必ず――
時間をかけてでも人生という名の大きな器を完成させてみせる。
そのために今日もこうして文章を書くのである。


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立竹落花
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