ICOのアイデアをそのまま、2Dボードゲームに変換する(2)
まだ続いております。昨日の記事から連続して読まないと、ルールブック全体の文意が分からなくなります。昨日記事から続けてお読みください。
レベル2ゲーム(Intermediate Game)
勝利条件:
正20面体(Icosahedron)の「直径」に沿ってジグザク状に立体を一周する10辺に自分のマーカーを置いたら勝ち。(最低でも10個のマーカーが必要)
自分のターンでしか勝利宣言を行えないので、もしも本人が勝利しているのを見逃した場合はゲームを続行する。
*3D立体模型を使わずに、2Dの紙の展開図で遊ぶ場合は「直径に沿って」の意味合いが非常に分かりにくいため、説明書の図を参照しながらプレイすること。
プレイ方法:
レベル2ゲーム(Intermediate Game)は、小さな三角形を完成しても勝ちにならない。その点も考慮して、レベル2ゲームでは、新たにRedoublingルールが追加される。
Redoublingとは、自分の色のマーカーがすでに置かれている「辺」に2つめ、あるいはさらに数多くのマーカーを追加すること。
ただし、Redoublingはいつでも自由にできるわけではない。
レベル1ゲームで適用した「色バランスルール」と「個数バランスルール」の考え方は、レベル2ゲームにも同じく適用される。
端的に言えば、3つの辺すべてに自分の色のマーカーが1つずつ置かれた状態になっていない限りは「Redoubling」が実行できない。
そのうえさらに、もしも、マーカーの個数が少ない「辺」があったなら、まずそこから先に強制的にマーカーを置かねばならない。(=個数バランスルールに基づく考え方)
例:現在アクティブな三角形の辺のマーカー個数が、「3,2,2」となっており、それぞれの辺には自分の色のマーカーが1個ずつあったとする。この時、マーカーの個数が2の辺にはRedoublingができる。
レベル2ゲームは、ゲーム盤全体を考慮しないと勝てないため、このゲームに慣れると、より高度なゲーム(レベル3やレベル4)が楽しめるようになる。
レベル3ゲーム(Advanced Game)
勝利条件:
5角形を完成させ、かつ同時に、その5角形の内部に位置する5辺にも自分の色のマーカーが存在すること。(最低でも10個のマーカーが必要)
自分のターンでしか勝利宣言を行えないので、もしも本人が勝利しているのを見逃した場合はゲームを続行する。
*3D立体模型を使わずに、2Dの紙の展開図で遊ぶ場合は、「5角形」がどこにあるのか?が分かりにくいため、説明書の図をよく参照しながらプレイすること。
プレイ方法:
レベル3では「5角形の外周が完成」した際に、特別なボーナスが与えられる。
「5角形の外周」が完成した時(ターン)に限り、その5角形の内側に含まれる「5つの辺」に存在する相手プレーヤーのマーカーを全て除去してよい。
*外周の5辺からは除去できない。
レベル3ゲーム(Advanced Game)は、レベル2ゲームで導入したRedoublingルールが同じく適用される。当然「色バランス」も「個数バランス」も適用される。
すでに「5角形の外周が完成」と宣言したことがある場所に、Redoublingルールを利用して「再び、全く同じ位置で5角形の外周が完成」と宣言して良いものとする。
まれに、同時に2か所で「5角形の外周が完成」することもある。その場合は2つの5角形について両方とも5角形の内部の5本の「辺」から相手プレーヤーのマーカーを除去する。
まだ、明日に続きます。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。