Gemをヒントにして、パズルやボドゲを創作したい気持ち(1)
Gem っていう名前の匹見パズルの傑作があります。
NOB先生(芦ヶ原伸之さん)の作品です。タイトル画像のような構造物です。
世界中のみんなが良く知っている図形、1:2:√3 の直角三角形を基本ベースにしています。
・・・おなじみの角度が30°、60°、90°のやつです。
でも、NOB先生が選んだピースのカタチがすごく「変」です。
*タイトル画像をもういちどご覧ください。
いやぁー。普通はそういうカタチは選ばないよね?という選び方です。ほんとにこの人はすごい人だったんだなあと。しみじみ感心してしまいます。
普通人である私なんかは、ついつい、こういう図形を選んでしまいます。
でも、NOB先生はあえてそういうトコは外してきます。みんなの期待を肩透かしするのです。
ところで、このGemですが。
このパズルはかなりエキサイティングなんです。パズルマニアをうならせる設計になっています。
そもそも第一段階として、1:2:√3の直角三角形が隠れていることに気が付かないと、無限に解けない難問だと思います。
そして、ソレに気が付いた後もまだ課題が続きます。
「タイトル画像」に見える、変なカタチの四角形(凧型)。こいつを上手に使いこなさないと全然ダメ。
そんなあたり(パズル性の2段階構造)を、ラジくまるは傑作だと評してほめております。
ホントに心憎い演出をするなーとか感激したわけなんですが、とはいえ実はこのGem、ラジくまるはだいぶ昔にほぼ全問を解いたことがあります。
全101問のコンプリートはしていませんけど、あくまでも心惹かれなかった図形/やる気が起きなかった図形(約30種程度)を除外しただけですんで、自分としてはほぼコンプリート!と自負しています。
パズルとしての難しさや製品の完成度以外にも、Gemにはとっても楽しい点があります。下の図をご覧ください。
これ、すごくないですか!!!
「合同図形は長さが2倍の時、面積は4倍になります。」って、数学の公理として習いますよね。ところが、このGemパズルのおかげで、この直角三角形ならば、合同な3倍面積の3角形が、超簡単な操作で作れてしまうことが分かったのです。
分かったからナニよという人は、きっと大勢いるのでしょう。
でも、数学好きの人にはきっと「そうだよねー」とご納得いただける内容ではと思っています。
・・・・・ですよね?
少なくとも、この図形ネタをぜひぜひ、今年度の高校入試問題とかで使ってほしいと思うラジくまるです。
明日に続きます。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。