面心立方格子をボードゲームに応用しよう(5)
IQ-Perplexの続きです。
とりあえずNestorgames社さんのPent-up類似品的ボードゲームの案が作れました。
しかし、ラジくまるはまだ、満足していません。
次は、パズルデザインのお話に変わります。
!!ご注意:これ以後は、すごいマニアックな「パズル設計の話」になります。ボードゲームのお話ではなくなります。
さて、Smartgames社作品「IQ-Perplex」での「立方体」たちの「くっつき方」はとても面白い(興味深い)空間的位置関係になっています。ご覧になってすぐ分かる通り「面心立方格子」の積み方とは異なります。
IQ-Perplexをご購入いただいて、実際に目で見れば良くわかるのですが、この上に、2階・3階と積み上げていこうとすると、小さな正方形の空間を残しながら2階・3階が積み上がっていきます。スキマを完全に埋めつくすのは不可能です。
IQ-Perplexの「立方体」の積み方は、最密充填できる並び方ではないのです。
*数学的?結晶工学的?に調べていないのですが、この規則を使って2階・3階と積み上げた構造物は、おそらく「体心立方格子」と一致するんじゃないかな?と直感しています。
私は本当にボドゲ&パズルにしか興味がないんで、その点を深掘りして調べる気はございません。悪しからずご了承ください。
こんな変な3D構造物は、絶対に誰も考えついてないだろうと思っていたのですが、調べてみたらパズル作品として既に発表されていました。こんなのです。
IQ-Perplex的な立方体の並べ方を使って3D立体パズルを作れないかな?と考えついた人が、過去にすでに存在したということには、本当に驚かされました。
あ、繰り返しとなりますがいちおう念のため。
完成品として見えている「3D図形」の内部には、いくつかの小さな立方体形状のスキマが存在します。
ついでに、ラジくまるが「辺の長さ5」へとサイズ拡張しても可能なのか?をBurrToolsを使って調べました。これもやっぱり作れました。ピースのセレクションがかなり上手だったのだなあ、と、そういうあたりも感動させられます。よく考えてピースセレクションされてるようです。
そういえば、この考え方によく似ている2Dパズルを「葉樹林」さんが「ずれオミノ」という商品名で発表したことがありました。
この図をご覧いただければよくわかると思うのです。ご覧の通りスキマが残りますよね。
さきほど説明してきた3D版でも、同様な理由で「スキマ」ができちゃうだろうなあ、と想像いただければ助かります。
まだまだこの記事は続きがあります。また明日です。