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パズル Think Ominos (心配事について考えろ!)

MistricsとかBITSとかの紹介が割り込みまして、お話が横道にそれっぱなしでした。Pressman社のThinkシリーズのお話に戻ります。

本日はこれです。
隣り合う色をぴったり合わせて置くパズル。Pressman社1984頃の作品。

右下が合ってないです。やり直しを命じます(パッケージイラストから引用)

Pressman社としては、以下のようなシャレオツのつもりでしたが・・・・

1 Dominos(ドミノゲーム)のように隣りあうピースの色を合わせる
2 Ominous(不吉)なんとなく不吉な感じ

これらをカケコトバにして 「Ominos」っていう商品名にしているのです。

はっきり断言しましょう。それ、シャレになってないです。
ネーミングとしては、ずっこけの失敗作だと私は思います。

なぜならDominosとかPentominosなどの用語は、パズルマニアだけしか使わない「専門用語」だからです。
たぶん、ほとんどの購入者たちは、これがカケコトバだって気づいてなかったと思いますよ!
ましてや、購入者たちがOminousに気が付いたかどうか・・・・たぶん無理だったんじゃないかな。

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ところで、このパズルには類似品が多数あるのです。
マスダヤの「サーカス7」のほうが、パズル業界内部でいえば、Think Ominosよりもはるかに、有名です。

この画像はAmazon.co.jpから引用
商品の経年劣化で、「ダイダイ色」が白っぽく消えかけており、まるで
白みたいに見えます。あ!よく見たらコレ、正解状態に配置されてた

現在のマスダヤは「パズル&ボードゲーム」から距離を取っています。
でも、このころ(1980年前後)は結構いろいろなパズル系商品を出していたのです。
ラジくまるは子供だったんで、ちゃんと覚えてないですけど。

例えば、下のリンク「インスタント・インサニティ」の場合、ハナヤマとマスダヤとの2社で競争するかのように販売してました。
この当時の、まさに瞬間風速的な流行でした。すぐにそうした流行は終わっちゃいましたけど。

マスダヤさんは、現行商品としては「ソーマキューブ」、「ラミーキューブ(ボドゲ)」、ジャマイカダイス(ダイスを使った算数ゲーム)を今でも売っています。*2024年8月現在
でも今の主力商品は電動モーターを使った動くおもちゃ系であり、そっち方向が主軸なおもちゃ製造販売会社です。

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さて、話題はThink Ominos に戻ります。
これ、ピース数が6個しかないので、パズルマニアさん(私も含め)には物足りないです。
ピース数6個レベルでの「この系列のパズル」は、我々マニアにとっては「おやつ」にしかなりません。

参考までに申し添えますと、ラジくまるは、たしか10分もかからずに解けちゃったはずです。2回目はやってません。やる気が起こらなかったからです。

どうして7ピースや10ピースにしなかったんですかね?

実はなんとなくその理由は想像がつきます。
「正解数がとにかく少ない事!」コレが我がPressman社のポリシーじゃ!とかなんとか社長がツルの一声で言っちゃったんじゃないかと推定しております。

この当時のThinkシリーズはみんな、「正解数が少ない」パズルにしようとした形跡を感じるのです。

この6個のピースセット「Think Ominos」は、唯一解(正解が1個しかない)ことが知られています。
その点だけを重要視して、あえて意図的に6ピースで商品化したじゃないかな、と推定しております。

何度も繰り返して恐縮ですが、たとえ「唯一解」だったとしても、ピース数6個じゃ、パズルとしてはカンタンすぎです。
この商品は完全に設計ミスだったとラジくまるは断言します。

7ピースや10ピースのほうが、ぐっと、いい感じのパズルになりますよ。
上の写真でご紹介した「サーカス7」のほうが、パズル問題としてずーっと楽しいし、お勧めです。
もし「サーカス7」の中古品をヤフオク等で入手できそうにない状況でしたら、自作して遊んでみてください。

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ラジくまる
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。