CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(1)
表題のゲームは1987年に発表されました。発売当時は、エッシャーのだまし絵ゲームなどと揶揄されたこともあります。
でも、CUBUSのゲームルールは、ものすごくしっかり作り込まれているのです。とっても深ーく考えに考えぬかれています。
数学的に「寸分の隙(スキ)も無い、美麗な世界観」がそこにあります。
たとえて言うなら、木工細工が寸分の狂いもなく作られている「海運箪笥(カイウンタンス)」みたいなモノです。
堅牢さと美しさと、両方を兼ね備えた逸品。箪笥(タンス)1コ300万円から~、みたいな精密さと仕上がりの美しさが、そこに見えます。
数学的に。
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でもその一方で、全く遊びやすくありません。
このルールの数学的な美しさを「楽しめる」人たちでないと、ゲーム進行中に感じる「遊びにくさ」が大きいせいで「2度とやるもんか」という気持ちになるだろうなあ、と私は心配しています。
*「心配」どころではなく、ラジくまる本人は「このゲームをもう一回やるのは遠慮します」・・ってな気分を感じています。
ルールの「数学的美しさ」をどうしても語りたいんです。
ご面倒とは思いますが、ぜひ、お付き合いください。
ゲームの勝利条件と「基本コンセプト」とは、ものすごく簡単です。そこだけは誰もがカンタンに理解できます。
このゲームでは、ひし形のカード48枚を使います。全てを裏返してシャッフルします。裏返しのままカードスタックを作ります。
自分のターンでは、1枚のカードを取ります。その結果、もし可能であれば、カードを場に出して立方体の「絵」を作ります。
「絵」が作れない場合は、手持ちのカード枚数が1枚増えただけでターン終了です。
要するに「立方体の絵」が1つ完成するごとに、基本得点は3点が入ります。
たくさん立方体を作ったら勝ちです。ここまでは簡単ですね!
カードに描かれた「模様」をよく見ると、天板カードは必ず「フタ」として使わなきゃいけないことがわかります。
実は、ラジくまるは、ぼーっとしてましたので、「右板」と「左板」とは互換性がある(交換使用が可能かな?)と信じていました。
でも、それは間違いです。
絵をじっくり調べるとわかりますが、実際には「右板」と「左板」とはお互いに交換できないのです。
つまり結局のところ、16枚の天板と、16枚の右板、16枚の左板で合計48枚のカード構成なのです。
そして残念なことに、立方体が1個できたら3点もらえる・・・なんて、そこまで単純なゲームじゃないです。まだ追加ルールがあります。
突然ですいません。明日に続きます。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。