CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(4)
昨日からの続きです。
CUBUSゲームルールのご紹介です。
CUBUS(キュバス ) 2 to 6 players
勝利条件:
ゲーム終了時に、得点の多い人が勝ち。
*このルール文書は、先の(1)~(3)の記事内容を前提としており、
かなり説明を省略している。
準備:
天板・右板・左板をそれぞれ1枚ずつ取り出し、それら3枚で、テーブルの上に立方体の絵を1つ作る。
残りの45枚を裏返して良く切り、裏返したままで1つのカードスタックにしておく。
遊び方:
自分のターンになったら、カードスタックから1枚引く。
カードを引いた後、テーブル上の「立方体の絵」の体積を増やせると思ったら、増加を試みてよい。
*手持ちのカードを付け加えたり、あるいは付け加えなかったりは任意。
試みた結果、立方体の数を増加できなかった場合は、元のカードの並び状態に戻す。
その後、今とは異なる別の行動を実行しなければならない。
***
このように、基本の動きは「カード1枚ひく&もし可能なら立方体を増加させる」となる。
しかし、この基本動作からはずれた行動を実行することもできる。
(詳しくは後述の「バリアント」を参照)
ゲーム終了の判定方法詳細説明:
誰も得点することができなくなった時がゲームオーバー。
ただし、その時点で最も得点が小さい人だけには「最後の逆転チャンス」が与えられる。
今、目に見えるすべてのカード(他人の手持ちのカードも含む)を用いて、もし得点できるならば実行してよい。
この「最後の逆転チャンス」ルールのあり/なしは、事前に取り決めておくこと。
バリアント(バリエーションルール):
*訳者注:原作者はこれらのルール「全部使用」を推奨している。
レイダウン:
このバリエーションルールは、「引いたカード」は常に、ほかのプレーヤーにも見えるように表向きにしてテーブル上で公開しなければならない。
ノッキング:
「今回の自分のターンで、自分は全く得点が取れない」と確信していて、同時に「ある特定の人物は得点できる気がする」という場合は「ノッキング」宣言してよい。
宣言を受けたプレーヤーは、突然その瞬間に「ターン」が回ってくる。
(このせいで誰かはターンを飛ばされる可能性がある。)
ノッキングを指名されたプレーヤーが、そのターンで得点できれば問題ないが、ノッキング宣言が間違いだった場合(ノッキング指名された人が、得点を取れなかった時、ならびにノッキング宣言を行った本人が、実はその時点で得点を取ることが本当は可能だったと判明した時)、ノッキング宣言を行った人以外のプレーヤー全員が+2点を獲得する。
オープンボックス:
天板16枚の中には、板がきちんと閉まっておらず、中身が見えてしまっている天板(のイラスト画)がある。全部で4枚ある。
これらの天板を「オープンボックス」と呼ぶ。
オープンボックスはその他のカードとは異なり「大規模改築」の時にテーブル上において「位置を全く動かすことができない」。
たとえば、天板の位置を全く動かさずに下に板を加える方法などのテクニックを使って立方体を増やすしかない。
大規模改築失敗のペナルティ:(ラジくまる提案のバリアント)
大規模改築を試みた結果、テーブル上に見えるイラストにおいて、立方体の数を増加できなかった場合は、元のカードの並び状態に戻す。
その時点でターン終了となり、次の人のターンになる。
***
CUBUSの付録のゲーム(第2のゲーム)DEMOLITIONのルールです。
DEMOLITION(デモリッション)
3 or 5 players, not suitable for 2,4 and 6.
勝利条件:
ゲーム終了時に、数多くのカードを持っていた人の勝ち。
準備:
すべてのカードを4x4x4の立方体の形状に組んだ状態から始める。
遊び方:
現在の見た目と比べて「立方体1個分」を減らしたイラストに変化させる。たとえば、ゲーム開始時の第一手は、中央部分の絵を上下反転させる方法で「1個分」減らす以外には方法がない。
この方法で「1個分」減らしたときは、カードを取ることができない。
この要領でゲームを進める。場合によっては1~3枚のカードを取れるかもしれないし、1枚も取れずに、変形するだけで終わるかもしれない。
常に、自分のターンでは、「立方体1個ぶん」ずつ体積を減らしていき、テーブルからカードがなくなった時がゲームオーバー。
なお、4枚ある「開いている天板(破れや穴の開いた天板も含む)」と、さらにその天板を支えている右板&左板の3枚は「その3枚以外には、ほかには取れる/動かせるカードが全くない」場合に限って、カードを取ったり・カードを動かしたりが許される。
*このゲームでは、それらの板を「オープンボックス」と呼ぶ。
バリアント:
ゲーム開始は3x3x3、2x2x2などより小さい状態から開始してもよい。
重要:
DEMOLITIONでは、天板の一番奥(位置的には一番上)のカードは、かなりゲーム終盤になるまで取ることができない。なぜなら、ゲーム開始直後に取り除こうとすると、一気に「立方体4個ぶん」が減ってしまう。それは禁止手。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。