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エポック社、最後のアブストラクト(3)

昨日の記事からの続きです。

リストを見ると、一つ疑問が浮かびます。

より「いっそう」オシャレに新登場と書いてあるということは、何かベースがあって、それを「いっそう」良くしたことになりますが、何かベースなんてあったのでしょうか?全く情報がないです。

そしてさらなる疑問点が、まだあります。

このLINKというゲームを生まれて初めて見た時、ラジくまるはどういうわけか、こんな気持ちを感じたのです。奇妙な感覚だったので、今でも覚えています

「なんか・・これ、ファランクスに似てる?ファランクスと同じゲームかもしれん?」

ファランクスがどんなゲームだったのか、ラジくまるの手元に文字情報が残っていません。ラジくまる大失敗ってやつです。
でも、この当時にそんな印象を持ったということは、きっとその少し前にファランクスという名前の類似ゲームを見たことがあったに違いないんです。

でも今は、いくら探してもファランクスという名前のボードゲームが見つかりません。ただし、こんな情報を発見しました。

1969年エポック社「ファランクス」発売。

この「ファランクス」情報には写真が残っていません。アブストラクト系だったか、あるいはアクション系だったのか、どんなゲームだったか全くわかりません。
でもたぶん、この1969年の「ファランンクス」ゲームを1987年?にLINKにリネームして再販したのではないかと今のところ推定しております。
というわけで、来歴が不明なままなんですけど、LINKのルールを記録しておきます。
図の色は、当時のオリジナル色にできるだけ近づけました。

LINK   2 players  1987年前後 エポック社
勝利条件:

ゲーム盤の最も遠い列(相手がわの列)に自分のコマが到着したら勝ち。
用具:
ゲーム盤 9x9正方形
黒コマ、赤コマ 各18個、合計36個。
初期配置:
下図の通り。

遊び方:
自分のターンでできることは、任意の「コマの列」を、並んでいる個数ぶんだけ進ませること。
例えば、タテに3個並んでいるならば、タテ方向に3マス進めなければならない。3個並んでいるものを勝手に分割し、部分的に2個だけを動かすような行為は禁止。

なお、障害物(他のコマや、あるいはゲーム盤の端)がある場合に限り、障害物の手前で止まる。この時は、個数よりも少ない距離を進むことになる。

相手のコマを取る
コマの「進行方向」に注目する。進路内に相手のコマがある場合で、しかも相手のコマの個数が少ない場合は、相手のコマを1個だけ取れる。
*コマの個数の比較は、あくまでも「進行方向」の1列だけに注目して比べる。
*いちどに取れる相手のコマはいつでも1個だけ。

黄色の部分は「Hill(ヒル;丘)」と呼ばれる特殊な場所。ここにいるコマは特別に「+1個」としてカウントされる。
それゆえ、下の図のように相手のコマを取れる可能性が出てくる。逆に、相手があなたのコマを取れない事もあり得る。

BGG内をかなりサーフィン(探り)したつもりなんですけど、このLINKの類似ゲームを見たことがないのです。エポック社オリジナルのアブストラクトゲームなのかなと考えています。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。