行動的な心理療法:心理教育
精神科の治療というと皆さんは何を思い浮かべるだろうか?
多くの方はカウンセリングだと思うが、実はカウンセリングは万能ではない。筆者が患う双極性障害(旧称:そううつ病)などにはカウンセリングは効果が薄く薬物治療に頼ることになる。
薬物治療は効果的だ。多くの場合治療の軸に据えられるだろう。弊害としては副作用が挙げられるが、普通はこれを気にする必要はない。医師はその塩梅を見極めるプロであるからだ。それでも十年を超えて服薬を続けていたり、服薬の量が極端に多い場合は副作用があらわれる場合がある。
(筆者の場合は手の震えであった。)
つまり患者は常に減薬に努めなければならないが、それは治療を放棄することと同義ではない。
冒頭で筆者はカウンセリングは万能ではないとお伝えしたが、心理療法には多くの種類がある。カウンセリングなどは専門家に1から10まで付き添って貰わなければならないが、中には専門家に5くらいまで教えてもらって、あとは自分で生活改善をしながら治療できるという治療法もある。
もちろんその場合でも、軸となるのは薬物治療だが減薬や治療期間の短期化、再発防止などが期待できる。今日はそんな心理療法の1つ、心理教育のお話である。
1.心理教育とは
心理教育とは患者に学問的な心理学を学んでもらうという意味ではない。
患者に行ってもらうのは自身の病気がどのようなものか理解し、その病気との付き合い方を覚えてもらうことである。
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