
海外生活30年を通して思う、英語が上達するコツ
成り行きで30年以上海外で生活をして、何となく英語を操れるようになったからか、「どうやったら英語が話せるようになりますか?」と聞かれることがあります。
日本で高校生だった時には唯一の赤点は英語だったし、アメリカの大学でも一年生の必須科目である英構文のクラスがどうしてもパスできず、4年生で同級生がみんな卒業した後、夏休みに居残ってやっとパスした自分としては、胸を張って英語が得意とは言えない。でも長く色々な人を見てきて思うことは、
まず兎にも角にも人と交わることが好きでないといけない。英語はコミュニケーションの道具だから、そもそも人と交わる事が好きでない人にはテニスが好きでもないのにラケットを持たされているようなものである。まずは人と会話する事、友達や知人を作ってその人を知りたいと思う、自分の意見も言いたいと思う気持ちがないと始まらないと思います。
次に国語力をつけること。自国の言葉で思いを伝えたり、細かい情緒を表現したり、また言葉の表現を聞いたり語ったりすることを楽しいと思わない人には、新しい言葉に興味を持つことは難しいと思う。まずは母国語で小説を読んだり、映画を観たりして、言葉の表現の奥深さを身に着けた方がいいと思う。そうすれば同じように英語の単語や言い回しにも興味が持てると思います。
そして機会があればどんどん使ってみること。できれば若いうちの方がいいのですが、出来るだけ英語を実践で使う機会を持つことが大事です。最初は恥ずかしかったり、間違えたくなかったりと言葉が出てこなくて苦労すると思いますが、繰り返し同じシーンで話をしているうちに、今までちょっと恥ずかしかった言い回しが自然に出てくるようになります。間違ってもいいので、兎に角どんどん使ってみることが大事だと思います。
一生懸命お子さんに英語を仕込もうと、塾に通ったり、シンガポールに移住してインターに子供を入れたりと頑張っている親御さんがいると思いますが、振り返って自分の子どもの頃を思うと、特にがむしゃらに英語を仕込まれた記憶はありません。ただ海外生活をしていた高校生の頃、兎に角日本人以外の友達を作ってどんどん遊びに行けとけしかけられたのだけ覚えています。