【ギフテッドの本質】世界に対する恐怖-前編
いつも支援者に
「お前らは無理だからやめろ」的な事ばかり言っているから、
支援者たちが萎えていると思う。
どちらかというと、
「理解が進んでいない状態で支援は無理」と言いたかった。
実際逆効果もありえるからね。
そこで、
「理解を進めたい!」支援者、
「この無限の苦しみから解放されたい」当事者に
本熊自身の体験に基づいた様々な悩みの原因と対処法を紹介しよう。
今回の第一弾は「世界に対する恐怖」である。
前編「原因解明」と
後編「対処法」との構成となる。
世界に対する恐怖
ギフテッドたちによく観測されている現象の一つは、
世界に対する恐怖である。
「世界に対する恐怖って何?」
「世界の何に対して恐怖に感じるの?」
それは全部である。
そう、全部だ。
情報生成の無限ループによりリスクの顕在化
ギフテッドは神経の活発な動きにより
常に環境から膨大な情報を吸収している。
↓
潜在抑制機能(※)が作動しにくいため、
上記の情報はそのまま脳に渡される。
※記事の最後に解説記事あり
↓
先程の神経の活発な動き(再登場)により
気付いた情報を更に加工して様々な情報と感情を作り出していく。
この「情報に気づいて情報を作っていく無限ループ」のせいで、世の中の全てのリスクに気付いてしまう。
実際に、本熊の小熊時代の例を紹介しよう。
①家を出たら、あらゆる方向から車、バイク、自転車が来ていないかを常にチェックしている。
②高いところに行くときは「落下」しそうな場所を見極め、
落下した際にダメージを最小限にする方法を考える。
③手すりは外れる可能性があると考え、
手すりは絶対触らない。
④デパートなど公共の場所に行くときは
常に様々な天災と人災を想像し、避難通路を確認する。
上記のような心配が数えきれないほどあったため、
周りを困惑させてしまっていた。
ギフテッドの心配は杞憂か?
「考えすぎ」
「そんなの起きない」
「確率としてかなり低いから大丈夫」
とよく言われている。
可能性は可能性であって、
確率が低いからと言っても可能性が消えたりはしない。
実際、
ギフテッドが心配している事は毎日世界のどこかで起きている。
よちよち歩いている小熊時代の映画館の話をしよう。
ある時、本熊が家族と一緒に映画館に行った。
そこで、
本熊は上映中に火災が起きた場合を想定し、
わざわざマップを見に行って避難通路の場所を確認した。
次に、
上映中に地震が起きた場合を想定し、
瓦礫の下敷きにならないような安全地帯を探した。
最後に、
上映中に銃で乱射する人が居た場合を想定し、
一番後ろの席に避難するルートと
そこから気づかれずに出口にたどり着く方法を考えた。
熊の家族は
「映画見ている間に火事や地震が起きるなんてありえないでしょう」と言った。
熊はこう返した。
その後、
家族からすっかり変人、正確に言うと変熊と思われた・・・
ギフテッドの心配は、
全て杞憂ではなく、
正しいリスク評価である。
リスクがゼロの物事は、世の中にない。
単純に世の中の人々は、
自分の無力さと無知を認める勇気がないため、
無意識に現実逃避しているだけである。
実際、
人生のほとんどは実は運によって決められている。
世界の摂理に対して、人間のできる事なんて極僅かである。
人生に対して主導権がまったくない、という意味ではなく、
ないに等しいという意味である。
「いつ死ぬかが分からない」という時点で、
人間は如何に無力かという証明になる。
ギフテッドの心配が正しければ、対処不要?
ギフテッドの心配が正しいなら、
ギフテッドに対する治療は必要ない、というより無理なのでは?
とみんなは思うかもしれない。
しかしOE(※)のせいで
ギフテッドの心配はよりリアルに想像され、
より深い感情が生まれてくる。
※記事の最後に解説記事あり
一般人にとって、その心配は「文字情報」レベルだが、
ギフテッドにとっては「目の前の現実」と同様にリアル。
※この表現を覚えてください。
一部のマイノリティは認知機能に障害があると現代医学に定義されているが、今度その医者たちをぼこぼこにする。
実際、
ギフテッドの恐怖を放置すると、身動きが取れなくなり、
最終的に外出もできず、広場恐怖症のようになり得る。
ギフテッドの心配は正しいので、
認知行動療法や暴露療法なんて効かない。
正しい心配を矯正することは不可能である。
正しい心配を慣れさせるのはもっと意味不明となる。
ただし、対処することは可能である。
この状況を抜け出す方法は
当事者のギフテッドでしか分からないので、
次回の記事(中編)で説明するね。
今回の記事はここまで。
ちなみに、
今回の記事に関する参考記事はこちら。
・潜在抑制機能
・OE
お気持ちだけで十分です。 お金は自分より立場の弱い人に使ってくださいね🐻