SNSマーケ会社から、7名の零細企業に移った理由【入社エントリ】
えー、どうもモッツァレラです。3年半ぶりのnoteです(苦笑)。どうしてこんなに筆不精になったかというと、Twitter(X)が長文投稿機能を取り入れ、しかも拡散性が高いってこと以外に理由はなく。noteは書かなくなったが、テキストは仕事を含めてたんまり書いてます。それはいいんだ。
今回は、いわゆる「入社エントリ」というやつです。前回の記事がホットリンク入社エントリで、今回はunname(アンネーム)という戦略からマーケティングを支援する会社に入ったよって記事になります。
unnameは現時点(2024年08月30日)で僕が7人目の正社員であり、今が一番ベンチャーっぽい時期です。社長の宮脇さんはサイバーエージェント出身で、他にも船井総研やデロイトトーマツなどで鍛え上げられた猛者が集っているヤバい会社です。社内SlackやMTGの質一つとっても、超勉強になってます。SEO会社出身のコンサルタントも募集してるんでよろしければ。
そんな感じで入社エントリなんですが、なんか一人語りするのも照れるので、今回は友人にアシスタントとして協力いただきインタビュー形式にてお届けします。やっぱり、質問されないと出てこない話ってあるので。てことで、転職を考えたきっかけからunnameを選んだ経緯までドドーンとお届けするぜっ!
転職を考えたきっかけ
――unnameに入社してちょうど1ヶ月ですね。まずは、転職のきっかけについて教えて下さい。
モッツァレラ まず前職はSNSマーケティング支援会社ホットリンクでBtoBマーケ担当を主に務め、2021年1月から今年7月末まで約3年半ほど在籍しました。しかし特にこの1年、「自分はあまり組織貢献できていない」と思う シーンが増え始めたんですね。
自分は組織内でも年長者であり、本来は会社の中心になってバリバリ働くべき立ち位置です。なのでアップ or アウト(昇進か退職か)だろうと思ってたし、現状なら「アウトを選ぶべきだな」と漠然と思っていました。
誤解のないよう念入りにいいますが、前職は本当に最高の環境でした。SNSマーケティング分野におけるトップ企業の一つです。各分野のプロがそろい、世界的なAI研究者の1人である榊剛史さんらを始めとした多くの知見を発信しており、編集者としての腕を身につけるには理想的な環境の一つといえました。
――確かに、それだけの知見がそろっている環境は珍しいと思います。
モッツァレラ BtoBだけでなく勿論主業務であるSNSマーケ、コンテンツマーケなど幅広い領域を担当させていただき、直近では生成AIツールを会社負担で自由に触らせてもらえました。専門分野の強みにあぐらをかかず、先進的な知見を貪欲に吸収している会社だと思います。自分の地力が身についたのは間違いなくホットリンクのおかげであり、お世話になった皆さんには感謝しかないです。
ホットリンク入社以前はフリーランスで4年ほど過ごしていましたが、2020年以降のコロナ禍で仕事がいくつか飛んでしまい。それ自体も痛手ではありましたが、それ以上に「オフラインで人と会えない」がボディブローのように効いていて、ちょっとダウナー気味で。「1人は寂しい、チームで仕事をしたい」という気持ちが強くなっていました。その頃の自分を拾ってくれた会社には、感謝しかないです。
――そんな会社を、離れる決断をしたんですね。
モッツァレラ はい。やはり「この不完全燃焼感から目をそらすべきではない」とも感じていまして。
会社規模が大きくなるにつれ、自分に求められるものとやりたいことが徐々に乖離してきている、と感じていました。前職の上司を筆頭に自分のために様々な方が機会を用意してくれましたが、自分はどれも十分に応えることができませんでした。
言い訳ですが、もちろん自分の能力不足もあろうとは思いますが、やはり目標を見失ってモチベーションが下がっていたのだと思います。そうなったとき「モチベが低いまま残る」はありえない。「新たな環境を作るか」(起業)「探すか」(転職)の2択で考え、後者を選択したというのが転職に至るざっくりとした経緯です。
unnameを選んだ理由
――その中で、unnameを選んだきっかけはどういうものでしたか?
モッツァレラ きっかけは、上記のような相談をキャリアコンサルタントの友人・ありぱんさんにしたところ、「モッツァレラさんに合ってると思う」と紹介されたためです。当初、募集要項を見るとコンサルティングファームでの経験を強く求められているように感じ、自分がフィットするイメージはありませんでした。自分1人なら、恐らく応募しなかったと思います。
ただ、ありぱんさんのキャリアアドバイスは毎回すごく芯を食っており、人間的にも信頼しているので「彼女が言うんだから、まずは連絡してみよう」と思って業務委託として関わり始めました。「まあ、外注で終わるだろう」と思いながら(笑)。
また、その時点で誘っていただいている会社が複数社ありました。なので、1~2ヶ月協力してお誘いいただけないなら他の会社に行くつもりでした。45歳の人間に声をかけてくれるわけなので、意気にも感じていましたし。
――意外と、内定に至る経緯は綱渡りだったんですね(笑)。どういう経緯で内定をもらうことになったのでしょうか?
モッツァレラ 複業として業務支援を行なう中で、御縁があって内定という形になりました。また、unnameの事業ドメインが「戦略支援」にあったことも大きな理由です。unnameは戦略からコンサルティングを行なうマーケティング支援会社であり、前職と事業領域は重なりません。かつ、前職と同じように「この会社は、日本の多くの企業が抱える負を解消できるポテンシャルがあるのでは」と感じました。
多くの企業はCMO人材を保有できない
――具体的には、どんな負があると思っているのですか?
モッツァレラ 前職/現職クライアント様の話ではありませんが(強調)、フリーランス時代を含めて私は様々なクライアント様と接してきました。その中で、多くの会社がマーケティング施策における上流の「戦略」に困難を感じているように思いました。
例えば「新規顧客を獲得したい」のに、実際に行なう施策はむしろ既存顧客向けにアピールするものであったり、「中途採用強化をしたい」はずなのにターゲット層に刺さる施策になっていなかったり。自分が業務委託で受けた案件でも「依頼なのでお受けするけど、この施策本当に意味ある?」と思ったことは何度かあります。
要するに、戦略と戦術が噛み合っていないケースがとても多い。これは誰が悪いとかではなく、単純にマーケティング戦略を立案し戦術に落とし込むことの難易度が高いことが要因だと考えています。
そして戦略を吟味できるCMO人材は希少価値が高く、市場に出ることはあまりありません。出たとしても高額であり、優秀な方々なのでだいたいリファラルで次の場所が決まっている。競争が激しく、採用は困難。かといって育成するには長い時間がかかり、育った人材が会社に残る保証もありません。
要は「CMO人材を保持する」ことには、ほとんどの企業にとってかなりシビアな条件が求められるのだと思います。
unnameは、まさに各社が足りていない「戦略」部分をサポートするビジネスを行なっています。サイバーエージェント、船井総研、デロイトトーマツなどで戦略部分での経験を多く積んだメンバーが、外部CMO的ポジションから戦略構築をサポートし、実行まで伴走する。少人数の会社なのでキャパシティに限りはありますが、「この会社なら、自分の思い描く社会貢献ができるのでは」と思いました。
――そういう気持ちでいたときに、内定をもらったと。
モッツァレラ まあ内定というか、正確には焼肉に誘われたとき事業部長の中本さんに「で、いつから来るんですか?」と言われたんですけど(笑)。メンバーが代表取締役、事業部長、マネージャーというメンツだったので「何かあるな」と思いました。何もなければ、翌日には他社に決めたかもしれません。めぐり合わせだな、と思っています。
悪い意味でのギャップはない
――そういう経緯で、2024年8月からジョインしたんですね。現在は、どういう仕事に取り組んでいますか?
モッツァレラ 現在、ざっくりと自社マーケティング/PR/新規事業開発/セールス という4分野に横断して業務を行っています。まだ1ヶ月目なので、現在のケイパビリティを活かした発信強化および生成AIコンサルティングがメイン業務で、そこに新規事業をフロント商材にしたセールスが絡むという形です。
現在のところ、一定の手応えを感じています。まだまだ序盤なので気を引き締めつつ、変に縮こまらないでダイナミックな動きをしていきたいと思ってます。
――入社前後でギャップを感じる部分はありますか?
モッツァレラ 4ヶ月ほど業務委託で関わってからの入社なので、代表取締役の宮脇さん・旧知の平塚さん筆頭にメンバーの人となりは一定把握しています。悪い意味でのギャップはありません。
良い意味でのギャップでいうと、「小規模組織だから適当にやる」という部分が少ないことですね。常に担当者と期限を決め、誰がいつ何をどこまでやるのか、やった結果はどうだったのか、その結果を受けて何を改善すべきなのか、基本中の基本を徹底している会社だと思います。
様々な組織規模で戦ってきた歴戦の猛者が揃っているので、「緩めていいこと」「いけないこと」が明確なんですよね。単なるベンチャー・単なる小規模組織ではない、様々な知見が集約された会社だと改めて感じます。
他には「緊急でないが重要なこと」をきちんと取り組む会社という印象です。例えば8/24-25は、福岡で一泊二日かけて合宿を行ない、社員同士の相互理解および会社のカルチャーに関する徹底的な見直しと浸透を行ないました。
https://x.com/Naoki_Hiratsu/status/1827954010659446826
正社員7名の段階で、「カルチャーを耕す」的な動きってほとんどの会社は後回しになると思います。しかし会社を大きくしていくなら、伝言ゲームの質を高める必要がある。会社のカルチャーを耕していき、いわゆる「10人の壁」「30人の壁」を超える準備を着々とやっている。面白い会社だと改めて思います。
執筆時点では入社初月ですが、新規事業として生成AIを用いたコンテンツ開発サービスもさっそく作らせてもらいました。代表取締役の宮脇さんと日々取り組みながら、「事業とはこう作るのか」「こうやって案件を獲得するのか」と勉強させてもらっています。
とはいえ、年齢的に勉強ばかりしてるわけにもいかず。私自身の強みであるコンテンツマーケ・PR・生成AIに関する知見を活かしつつ、まずは他メンバーに「澤山が入ったことで、大きな変化があった」と思ってもらうところからスタートだなと思っています。若くて優秀なメンバーが多いので、おっさんは大変です(苦笑)。
ぶっちゃけ、転職して良かった?
――今後、unnameでどういう未来を想像していますか?
モッツァレラ 直近では自分のミッションであるunnameのPRをしっかりやり抜くこと。新規事業を通じたセールスで成果を出すこと。コンサルティング領域に順次進出し、戦略フェーズからしっかりクライアント様に価値貢献できるようになること。unname自体を大きくしていき、その中でもバリューを発揮できるようになること、これらは最低条件だなと思ってます。
unnameでの活動を通じて「戦略」の重要性を改めて浸透させたいですし、必要性を理解しながらタッチできない会社様を少しでも助けたいと思っています。
――ぶっちゃけ、転職して良かったと思いますか?
モッツァレラ 1ヶ月目でジャッジすることではない、という前提はありつつ。前職に対しても現職に対しても、現時点では間違いなくYESだと思います。
前職に対しては、不完全燃焼のままくすぶってる人間はいないに越したことはない。現職に対しては、今のところ自分の現在価値を提供しつつ、機会によって将来価値を高められていると感じています。なので「現段階ではYES」です。
ただ、転職にはハネムーン期があるじゃないですか。新入りは手取り足取りといかないまでも、一定「ケアの対象」だし歓迎ムードがあるわけです。でもどんなに長くとも2ヶ月だし、この規模の組織なら1ヶ月かもしれません。
――「新入りだから」で許される期間は終わったと。
モッツァレラ そう思います。もちろん弊社は早急に即戦力を求めるような会社ではなく(前提)、あくまで僕自身のマインドセットとしての話です。
2024年8月に関しては、順調と言っていいです。リファラルから1件受注も決まりましたし、新規事業に関しても順調に進んでいると思います。ただ、いずれ順調でなくなる時期は来ると思います。そうなったときにちゃんと周囲に助けを求め、助力を得られるかは割といまの時期のムーブにかかってるな、信用貯金を溜め込む時期だなと考えています。
――わかりました。まずはぼちぼちがんばってください!
モッツァレラ 雑なまとめ(笑)。えー、いい歳だしボチボチキャリアをまとめる時期でもある一方、常に変化がある環境じゃないと飽きてしまうタイプです。少なくとも、この会社に関して「飽き」とは無縁かなと思ってます。「いや、オレらがお前に飽きた」って言われないよう頑張ります。