お姫様がお好き
世間からはるかに遅れること数年、半年前にようやくニンテンドースイッチなるゲーム機を買った。その少し後に購入したゲーム、「大乱闘スマッシュブラザーズ・スペシャル」通称スマブラ。これをひたすら遊んでいて、まぁアラフィフのおっさんであるところのワタクシ、遅々としてなかなか上達しないのでありますが、最近ようやくこのゲームの楽しさを味わえる程度にはなってきた。
このゲームには、他のいろいろなゲームのキャラクターがたくさん登場する。いやむしろ、スマブラ固有のキャラクターというのはおらず、全部ほかのゲームから来ているキャラクターである。どこかで見たことがあるようなキャラクターが大量に登場し、異種格闘戦を繰り広げるという、まさに大乱闘ゲームである。それぞれのゲームの世界観はどこかに捨て、あり得ないカードでのバトルが繰り広げられるのだ。
半年楽しんできて気づいたことがある。
「ボクはお姫様が好き」
気に入って遊んでいるキャラクターがだいたいお姫様系なのである。一応のメインキャラクターはこの人。
いきなりだがこの人はお姫様ではない。
見てくれ。Goddess of Light。光の女神様。女神様よ女神様。ゴッドよりもゴッデスのほうが強そうな感じがするのはなぜだろう。ゴッデス・パルテナ様。神様まで出てきちゃう乱闘なんだからもう無法地帯である。とりあえずパルテナ様と「様」付けで呼んでいる。神様なのに抜かりなく鍛え抜かれた肉体は究極的に美しく、多分神様だから何千年も生きていらっしゃるだろうけどいささかも衰えない美しさである。腰までスリットの入ったお召し物でおみ足をチラ見せしながら歴戦の相手をボコボコにする。
パルテナ様の特にすごいのは背筋。
正面でつかんだ相手を背中側へぶん投げるという大技。フィニッシュはごらんのように新体操の選手のような美しさ。多分背筋力が1トンぐらいある。
なおこのゲームには彼女の護衛をしてるはずのエンジェルも出てくる。
「無礼者!護衛の分際で主に刃を向けるとは何事か!」とか叫びながらこのピットを燃やすパルテナ様。楽しすぎる。
続いて、最近ちょっとやってみたらものすごくかわいかったゼルダ姫。
理知的なお顔。これはキャラクターカードの絵だけれど、実際のゲームキャラクターはもう少し幼い感じ。
宿敵ガノンドロフさえも、直接ボコボコにする。
さらにはリンク VS ゼルダみたいな禁断のカードさえも実現する。リンクがマスターソードでゼルダに切りかかってくるのである。「お願い!目を覚まして!」とか叫びながらそのリンクをボコボコにする。尊い。
お姫様と言えば忘れてはならないこの人ももちろんいる。
英語表記だとこのようになっていて、なんか毒キノコのお姫様っぽい響き。
もちろんピーチ姫も自らクッパをボコる。マリオ不要説。さらにマリオ VS ピーチももちろん可能。なお英語ではクッパというワードはクッパ一族全体を指していて、このキャラクタはバウザーという名前。
ピーチ姫の必殺技はなんとお尻。ポップなハートをまといながらケツで向かってくるわけだが、これでクッパをも吹き飛ばす。尻強すぎ。トレードマークの傘も凶悪な破壊力を持ち、さらには何もないところから爆弾を掘り出したりする。超人的お姫様。だてに毒キノコ食ってない。
ピーチとくればデイジー。こちらのお姫様も登場する。
正直な話、デイジーというお姫様はスマブラをやるまで知らなかった。どうやらピーチ姫とは別の国のお姫様。
基本的にピーチ姫と同じ技を使うが、こちらはエフェクトがお花。
というように、この辺のお姫様キャラが大好きなのでありますね。特に好きなのはパルテナ様とゼルダ姫。
半年やってきて、スマブラの面白さは、このストーリーも世界観も全く異なるいろいろなゲームからやってきたものすごい数のキャラクターが、作品の垣根を越えて戦うというムチャクチャさにあると感じている。実にいろんなタイプのキャラクターがいて、もちろんファイティングスタイルもそれぞれ異なる。デザインも根本的に違うものが並んだりするので奇妙な絵になるのがまた面白いのだ。
例えばFF7のセフィロスとスプラトゥーンのインクリングが並ぶと、インクリングの頭はセフィロスの頭3個分はある。セフィロスはリアルな長身っぽいバランスなので、インクリングが実在したらデカすぎて不気味だろうという想像が働いて楽しい。
その大量のキャラクタの中で特にお姫様キャラが好きなのは、やはり気高さを感じるからだろうと思う。気高き姫君や女神様が襲い来る有象無象をしばいていく。その痛快さは格別である。プリンセス万歳。
ところで、クッパはキングオブクッパだし、ドンキーコングはキングオブジャングルといった具合にキングは出てくるのだが、クイーンはおらず、プリンセスばかりがいる。興味深い。
いただいたサポートはお茶代にしたり、他の人のサポートに回したりします。