人生初の歌舞伎座に行ってきた
タイトルそのまま。
シネマ歌舞伎をちらほら観始めて二年ほど。
東劇に向かうたび、目の前を通っていたのに行ったこともなく。
いつか行こうと思っていたけれど…
京極夏彦の書き下ろし歌舞伎「狐花」
高校生の頃、百鬼夜行シリーズにハマりにハマったのでこれは観たい!と一念発起、手探りの状態で観に行くことを決断しました。
ちょうど母も歌舞伎が気になるということで同行してもらうことに。行動力の鬼みたいな人なので、かなり心強かった!
ただ、ずっとおしゃべりしながらうろうろしてたので、写真を撮れてません…。
レポというか感想というか。
初めて行く方の参考になれば幸いです。
チケット
一般会員になってwebから買いました。
ご贔屓の役者さんとかがいらしたりすると別のルート?もあるようですが、わからんちんなので普通のルートで。
初心者だから戸惑ったのが、座席の選び方。
映画館みたいに座席指定orコンサートみたいにランダムなのかな〜と思ってたら、選択肢がいくつかある!
・座席指定(映画館と同じ感覚)
・ブロックを指定して、座席はランダム
・等級を選んで、座席はランダム
あんまり映画館以外は行かないのでこのシステムにちょっと戸惑いつつ、座席指定しました。
発券はコンビニで。決済してから二日後以降。
歌舞伎座の地下にも発券出来るところがあるのを知ったので、次回以降試してみたい。チケットのうっかり忘れ防止になりそう。
座席
不安だったのでチケット販売開始ぴったりにアクセスしてもなかなか繋がらず、ちょっと焦りました。30分くらい粘って繋がったかな…?
初めてなので、さすがに桟敷席を取る勇気もなく
同行者がいるので三等席も微妙かな〜と悩み(悩んでたら一瞬で埋まってたけど…)
一等席もビビりにビビって、一階の二等席にしました。
理由も分からず、Twitter(現X)で情報収集した知識をもとに、18列め(二等席・一階)の一番左側のブロックを取ったのですが
花道がばっちり見えてびっくりでした…!やはり有識者の意見はすごい。
人気とは聞いていましたが、17列めはサイトに繋がった時にはすでに埋まっていた…!
足が伸ばせそうだし視界も良好そうなので、そりゃ人気だろうな〜と座ってみてから分かりました。
視力の問題もあるでしょうが、二等席でも役者さんの表情はしっかり分かるし、舞台全体が見えるので俯瞰的に観れる印象。
役者さんのお顔をしっかり見たいならオペラグラスか一等席。
あと、段差がほとんどないので前の人の頭がちょこちょこかぶる。運も必要だろうな〜…。
椅子は映画館みたいなゆったりめではないので、休憩時間にロビーやトイレで軽くストレッチしないと腰がもたない…。
今回は三部制だったのでそこまでつらくはなかったですが、昼と夜の二部制だったら結構お尻痛くなりそう。今後行くときはそのへんを要検討。
一階の二等席、真ん中より左側だと、花道が近いのも良いですが
売店とお手洗いに行くための階段が近いのはとても便利。
休憩の時にわたわたしなくて済む!
売店
案外狭…コンパクトだった!
地下(向かって左側からエスカレーターで下る)はリニューアルしたてらしくてきれい。
ただ、上演前だったからか飲食店はほぼ満席で入れず。コンビニもすれ違うのがやっとなコンパクトサイズで選択肢は少ない。
お土産屋さん、半分くらいは歌舞伎というより和モノ系という感じ。好きな人は好きだと思う。
地上(向かって右側)のお店は開いた瞬間からお客さんでしっちゃかめっちゃか!人形焼の甘い香りと、奥の食堂のカレーの香りしか分からなかった…。もみくちゃになりながらなんとか進むも、何が売ってるのかほぼ見えず。
小腹がすいてたのと長丁場の対策でパウチの磯辺焼きをなんとかゲットして退散。(餅を食べておく観劇のライフハック)
わきの神社でちょこっと手を合わせてきました。
歌舞伎座の中の売店、ちょっと変わったものもあってわくわく。休憩とトイレのついでに立ち寄って、冷やし抹茶的なものをいただいた。
演目イメージのドリンクもあったし、もしかして演目や季節によってメニューが変わるのかしら?
また行きたい!
服装
お着物とかエレガントな格好で観に行くのかしら?なんて思ってたけど、絶対無理!
長時間座ってても大丈夫な、それこそ映画館に行く感じの格好が一番!
銀座をぶらぶらしても恥ずかしくない程度の小綺麗さで…!
反射を気にして暗めの服にしました。
手荷物はコインロッカーもあるけど、膝の上に置けるor足元に置いて通行の邪魔にならない程度にしておけば大丈夫。
上演中、どこかからともなく聞こえる紙袋やビニール袋のガサガサ音が気になった。映画館でもそうだけど、歌舞伎は舞台上からの生の音だから余計に気になる…。
売店やロビーはふかふかの絨毯だし、階段での往復もちょこちょこあるので、履き慣れた靴かつヒール低めかぺたんこの方が良いかと。
休憩時間とお弁当
調べてもよく分からなくて、ぶっつけ本番で決めよう!と思っていたのが休憩時間とお弁当。
外から持ち込んでいいよ〜とか、中でも食べられるよ〜とか…いまいちイメージが沸かなかったのです。
時間も微妙で、16時くらいに入場〜21時過ぎに終わりという演目だったので、先にご飯を食べるわけにもいかず…。
行ってみてわかった。
休憩は30分くらいある。その休憩中にいろいろ出来る!各々好きにしなさいってことらしい。
・一階の売店はドリンクと軽食を売ってるので、買って座席で食べていい
・外に出て近くの飲食店で食べて戻ってくるのもアリ
・休憩中は座席も明るいし飲食OKなので、地下の売店やら近隣のお店であらかじめ食べ物を買っておいて休憩中に食べるのがスタンダードっぽい
・上の階に飲食店があるので、休憩中に行って食べて戻る(予約してないと厳しそう)
※ゴミ箱があるので、座席で食べたお弁当のゴミはそこに捨てる
※※上演中は真っ暗だし音も出るから飲食ダメだし無理。ドリンクホルダーもないので!
小腹すいたら休憩中に座席で食べよう、とコンビニでおにぎりとペットボトルのお茶を買ってたのがちょうど良かった。
そもそも上演前に餅を座席で食べてたし、興味本位で売店の冷やし抹茶も飲んだので、満腹にもならず程よく過ごせました。
隣の席の方が結構豪華なお弁当を召し上がってたんですが、お手洗いに行ったりゴミを捨てたりと時間に追われてあたふたなさってたので食べるペースも考えないといけなさそう…。早食い人間には無用の心配ですが。
桟敷席以外はテーブルがないので、お弁当はずっと持ってるか膝の上でやりくりするしかない、というのを再認識しました。小腹を満たす程度なら、おにぎりとかサンドイッチとかの方がいいのかも。
有名らしいめでたい焼き?というのがどこに売ってるか分からなかった…。記念に買いたかったな。
その他
スタッフの方が上演中もかなりしっかり場内を見てくれているし、休憩中もスマホなどについて注意喚起の札を持ってお声を出している。
安心感…!
それでもマナー守れてない人isなに?
上演前に緞帳の解説があったのですが、地下のお手洗いに行っていたので音声しか聞けず…とっても素敵な緞帳だったので、次は解説付きでじっくり拝見したい〜!
狐花の小説を先に読んで、そこまで必要ないかな〜(むしろセリフが聞きとりづらそう)と思って借りなかったイヤホンガイド。
古典の作品の時はお借りしてみたい。
シネマ歌舞伎の時は、ほとんど新作や現代的なものばかり観ているのでセリフが分からないってことがないのでアプリも使ってなくて…
NHKの芸能番組だと字幕入れられるし解説つきなので…
セリフを聞きながらイヤホンガイドを聴くの、大変そうでいまだにチャレンジ出来てません…!
新作歌舞伎だったからか、時間帯や日によるのか、はたまたコロナ禍以降のルールなのか、「狐花」では大向うさんの掛け声がなかったな…
シネマ歌舞伎で観た作品のほとんどがコロナ禍以前の録画なので大向うさんの掛け声があったので、生で聞いてみたかったのだ…!
それにしても、だ。
花道をスッと通って行った萩之介こと中村七之助さんのあまりの美しさとこの世の者とは思えない雰囲気に、いまだに囚われている…美…
歌舞伎座に通うお金はなくとも、また観に行きたい欲がぐるぐる渦巻いております。