人事として「組織開発」をまとめてみた
前回のブログで、私は自己実現の欲求がプロダクトマネージャーとしての役割にあるのではないかと気づきました。
その延長線上で、人事の視点から組織開発について深く考察してみました。
組織開発は、まさに私が目指す「AIとヒトの融合」を実現するための重要な要素です。
組織モデル
組織モデルは、フレデリック・ラルーが提唱した5つの段階で説明できます。
レッド組織(衝動型): 力による支配が特徴で、短期的な利益を追求
・オオカミの群れ
・特定の個人の力による支配的な組織アンバー組織(順応型): 明確な階層構造と規律を重視
・政府機関
・軍隊
・宗教団体オレンジ組織(達成型): 目標達成と革新を重視し、実力主義
・多くの現代企業
・グローバル企業
・実力主義を採用している組織グリーン組織(多元型): 人間関係と組織文化を重視し、ボトムアップ型で意思決定
・家族的な雰囲気の組織
・社員の多様性を重視する企業
・NPOや社会的企業の一部ティール組織(進化型): 自主性と全体性を重視し、組織の目的に向かって自律的に進化
・階層構造のない自己組織化された企業
・従業員が高度な自律性を持つ組織
・目的駆動型の組織
私が目指す「AIとヒトの融合」した組織は、ティール組織の特徴を多く含んでいます。
AIを活用することで、より効果的な自己管理と組織の進化が可能になると考えています。
組織構造
組織構造は、業務の効率化と目標達成のために重要です。
主な構造には以下があります:
機能別組織: 専門性を重視した縦割り構造
・パナソニック(一時期)
・多くの中小企業
・伝統的な製造業
参考:https://schoo.jp/biz/column/1161事業部制組織: 製品やサービスごとに独立した部門を持つ
・ソニー
・P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)
・GE(ゼネラル・エレクトリック)
参考:https://www.cbase.co.jp/column/article608/チーム型組織: プロジェクトごとにフレキシブルなチームを形成
・日産自動車(カルロス・ゴーン元社長時代)
・Google(プロジェクトベースの組織)
・Spotify(スクワッド制)
参考:https://schoo.jp/biz/column/1330カンパニー型組織: 社内に独立した会社を持つ
・トヨタ自動車
・サントリーホールディングス
・みずほフィナンシャルグループ
参考:https://schoo.jp/biz/column/1029マトリックス型組織: 機能別と事業別の2軸で構成される
・資生堂
・オリンパス
・富士通
・花王
・デロイトトーマツコンサルティング
参考:https://biz.moneyforward.com/establish/basic/56448/
AIとヒトの融合を考えると、チーム型やマトリックス型の柔軟な構造が適していると思います。
AIによるデータ分析を活用し、最適なチーム編成や業務配分を行うことができるでしょう。
雇用形態
雇用形態も組織開発において重要な要素です:
メンバーシップ型: 日本の伝統的な終身雇用に近い形態
・トヨタ自動車
・味の素
・多くの日本の大手企業(特に製造業)
参考:https://www.101s.co.jp/column/membership/ジョブ型: 職務内容が明確に定義され、それに応じた雇用
・KDDI(KDDI版ジョブ型人事制度)
・川崎重工業(航空宇宙システムカンパニー)
・Glassdoor
・Big Viking Games
参考:https://www.libcon.co.jp/column/job-based-personnel-system-case-study/スキルベース型: 個人のスキルに基づいて役割や報酬が決定される
・富士通
・日立製作所
・資生堂
・カゴメ
・三菱ケミカル
参考:https://solution.shl.co.jp/success/column/20240705-skills-based-organizations/ロール型等: メンバーシップ型とジョブ型のハイブリッド型
・リクルートグループ:無期限正社員雇用(メンバーシップ型)と役割に応じた報酬制度(ジョブ型)を組み合わせている
・味の素:管理職以上の職務を明確にし、一般社員はメンバーシップ型を維持
・三井住友海上火災保険:従来のメンバーシップ制度の良い部分を残しつつ、ジョブ型雇用を導入
・サイボウズ:社員の希望に応じて柔軟な働き方を選択できる制度を導入
参考:https://jinjibu.jp/article/detl/hr-survey/2412/#:~:text=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%9E%8B%E9%9B%87%E7%94%A8%E3%81%A8%E3%81%AF,%E6%94%AF%E6%89%95%E3%81%86%E9%9B%87%E7%94%A8%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82タスク型: ジョブをさらに細分化
・Uber Eats:配達というタスクに特化した雇用形態
AIとヒトの融合を考えると、スキルベース型が最も適していると考えます。
AIによるスキル分析と、それに基づく最適な人材配置や育成計画の立案が可能になるでしょう。
その他の要素
組織開発には、上記以外にも多くの要素があります:
組織文化: 価値観や行動規範を共有し、組織の一体感を醸成
リーダーシップ開発: 次世代リーダーの育成と組織全体のリーダーシップ力向上
評価制度: 公平で透明性の高い評価システムの構築
学習する組織: 継続的な学習と成長を促進する仕組み作り
これらの要素においても、AIの活用が大きな可能性を秘めています。
例えば、AIを用いた客観的な評価システムや、個人に最適化された学習プログラムの提供などが考えられます。
まとめ
組織開発は、単一の要素だけでなく、これらすべての要素が複雑に絡み合って成り立っています。
私が目指す「AIとヒトの融合」した組織では、これらの要素を有機的に結びつけ、常に進化し続ける組織を作り上げることが目標です。
プロダクトマネージャーとして、これらの要素を考慮しながら、最適な「人事システム」を設計・構築していくことが、私の次なる挑戦です。
AIの力を借りながら、人間の創造性と感性を最大限に活かせる組織づくりを目指していきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?