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映画感想:ベイビーわるきゅーれナイスデイズ〜“人間”が描ける作品は強いよなあ

 三連休初日、しかも天気も大変よろしかったので、今日は奥さんと一緒にベイビーわるきゅーれナイスデイズを見に行きました。
 第1作はアイデア先行の手探りで、第2作ではっちゃけすぎて、第3作以降はなんか尻つぼみってパターンのシリーズも世の中多いものですが、ベイビーわるきゅーれはその逆、新作が出るたびに面白さが増していくのが素晴らしいです。
 で、なんでそう思えるかというと、まずは質がどんどん上がってくアクションと撮り方。個人的には、まひろ役の伊澤彩織さんが相変わらず素晴らしいんですよ。特にウィービング。いまフィットボクシングやってるのもあって、あの動きは「ああいう風に動けるようになりたいなあ」と惚れ惚れしました。
 ついでに言うと、作中で見せた「フォーマル」な衣装も良かった。伊澤さんの持ち味のマニッシュさが引き立ってました

 もちろん、最強にして意識の高い(マジ)野良殺し屋の冬村かえで役の池松壮亮も圧巻でした。

 でも、もうひとつ面白いのが、この「殺し屋たちの非日常の日常」というアイデアを支えるために必要な、見る人に自然と共感させる人間描写が益々冴えてるんですよ。それも、「こういうしょうもない人いるし仕事もあるよなあ」「うわあ、身に覚えあるよー」とか、そういう感じ。

「“人間”を描ける作品は例外なく強い」というのはてんぐの持論なんですが、それって正論や道理を大上段に構えるばかりではなく、こういう尖ったナイフで痛いところをザクザクザクザク刺してくスタイルっていうのもユーモラスで好き。
 それでいて、現在の世間の倫理観に対する幼稚な逆張りもないから気持ち良く見れる、そこもポイント高いです。

 世の中をちゃんと見れる人ほど“人間”を描けるし、何をどう刺せば良いかもよくわかる。
 ベイビーわるきゅーれの真価って、そういうところにあるんじゃないかなということがよくわかりました。

 さて、現在進行形で展開してるベイビーわるきゅーれというと、本田博太郎が最高に最低な老害を演じてた、ドラマのエブリデイもあります。

 ナイスデイズとエブリデイ、時系列ではどっちが先なのかも、そして1話でサウスポーというわけでもないのに、何でちさとが左手で台所仕事や食事をしてたのかもわかりました。

 そんなわけで、まだまだ劇場公開は続いてますし、ドラマの方も、劇場版の過去作2作もご覧ください。どれも面白いですよー。


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