読書感想:快傑ゾロ
スカラムーシュ、ゼンダ城の虜、紅はこべと、去年から近世ヨーロッパを舞台にした冒険活劇小説を読むようになったてんぐですが、このジャンルの代表選手のひとつ快傑ゾロの原作を読んだことはありませんでした。映画は、アントニオ・バンテラスの方は見たんですけどね。
そんなわけで、思い立ってAmazonで古本を手配して買ってきました。文庫版三体と両京十五日の発売を待つ今のタイミングじゃないと、読む時間が確保できそうにないですし。
こちらも実に楽しみです。
さて、快傑ゾロの感想ですが、今まで読んできた活劇小説の中で一番と言って良いほど相性良かったです。
弱きを助け強きをくじき、悪に対しても懲らしめはすれども、むやみやたらに殺しはしない。もちろん剣の腕も立てば頭もキレるし気風も良い。
そしてスペイン領カルフォルニアにおける地域の顔役だった若き紳士たちに檄を飛ばし、総督やその威を借りて先住民や修道僧や政争に敗れた名士とその妻や令嬢といった弱者を虐げる砦の隊長の圧制を覆す秘密連盟を結成させる格調の高さ。
「颯爽」「痛快」という言葉のお手本みたいな人物でした。
D&Dの参考にするなら、最初は義賊ってことで「混沌にして善のローグ:スワッシュバックラーかな」ぐらいに思ってたんですが、上記の檄を飛ばすくだりを読んでると、「ゾロってやはりバードなんだ」って思いました。
以前組んだ自作サンプルキャラでも、バードに対しては映画などを元にした快傑ゾロのイメージで組んでみたんですが、そう間違ってもいなかったようです。
そういえば、ヴォクス・マキナでも、バードのスキャンランが時々チェ・ゲバラじみたベレー帽被って「俺は革命家スキャンラン!」とか言ってましたなあ。あれは単にお調子者ってだけだと思いますが。
快傑ゾロを読んでいると、活劇小説というジャンルの世界観、あるいはそのジャンルにおけるヒーロー精神には根底にノーブレス・オブリージュがあるのかなと感じました。
ヒーロー精神としてのノーブレス・オブリージュって、スパイダーマンのベンおじさん(MCUだとメイおばさん)の遺した「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉にも通じそうです。
そして、ノーブレス・オブリージュと呼ぶにせよ、「大いなる力には大いなる責任が伴う」と引用するにせよ、市民全体が高貴なるヒーロー精神を広く浅くではあっても持って負担し合う社会ことが、真の民主共和主義なのではないか。
そんなことを考えつつ、快傑ゾロが元ネタである、ロマサガで最もひらめき難易度が高い技のひとつ<ファイナルレター>を求め続けるてんぐです。
こちらではアサシン5LVダークに小剣で<なぎ払い>使わせ続けたらひらめいたし、今はジャミルで同じことをやってるんですが、なかなかひらめきません。小剣だけは5LVにしてるんですけどねえ。
(同日16時追記)
こう書いてから今日のミンサガをやっていたら、ジャミルがめでたく<ファイナルレター>をひらめきました。
やはりジュエルビーストはひらめき率が良いです。
これで細剣コンプリートしたので、ついでに小剣技コンプリートを目指したいところですが、なぜか取りこぼしてた<八つ裂き>や<一人時間差>はともかく、<心形剣>はなかなかハードル高いです。
いっそ長剣使ってひらめかせた方が楽かな。