てんぐの映画感想:トランスフォーマーONE〜愚直な労働者を「革命家」に変えたもの
今日はトランスフォーマーONEを見に行ってきましたが、これは見に行った人の評判が良いのもわかります。非常に良い映画でした。
てんぐが一番感情移入してたのはオライオンパックスの悪友、そして後の破壊大帝メガトロンことD-16。
今回の映画を見て、メガトロンの原点って「革命家」だったのかと驚きました。そして、社会の指導者を周囲と同様に崇拝しつつ日々のノルマ達成に汲々としてる愚直な労働者だった自分が、実は社会の欺瞞によって騙されていたことを知った、そこから湧いて出た自分も社会も全てを対象とした怒りを考えると、「アイツ悪くないよ!」と叫びたくなって涙が出てきました。
革命というものの熱情は政治というものの拒絶にある以上、実際に新社会を建設する上では障害にしかならない。だから革命が成功していくとき、その前衛に立っていた革命家はそれぞれの形で排斥される。
逆に、排斥されず支配者となれた革命家は、かつて打倒した支配者と同様かそれ以上に悪逆な独裁者に変貌していくことになる。
その道理が理解できるようになったのに、あるいは、それ故にこそ、メガトロンに変貌してしまったD-16の姿が悲しかったです。
ロボット生命体たちの「革命」ドラマとして、この映画は見応えありました。
それはそれとして。
昭和世代といたしましては、彼の名前はオプティマスプライムではなくコンボイですし、メガトロンが率いる軍団はデストロンで、彼らの星はセーバートロンなんですよ。
近年のトランスフォーマーは、どーもこの辺の名称に対してだけは引っ掛かってしまいますね。
そんな昭和世代ですので、ONEに出てきた後のデストロン軍団(あくまで言い張る)となる面々がG1時代を彷彿とさせるデザインだったのもありますし。
サイバトロンメンバーも、マイスター副官ことジャズだけじゃなく、チラッとですが、アイアンハイドとかホイルジャックとかチャーじいちゃんも出てきました。
これよこれ、「あ、あのキャラだ!」って秒でわかるデザインで出てくるトランスフォーマー。こういうのを見たかったんですよ。
そして、D-16は悲しかったけど、ビーは素で怖かったです。
だって、あの切れ味のブレードが腕から生えて、それを無邪気な不注意で振り回すんですよ!?
近くにいたらスパークがいくつあっても足りやしません。マジヤバトロン。