「抗生剤」「抗生物質」の語源。なんで生きることに抗うって書くの?抗生剤の名前の由来

細菌や真菌などの微生物がある環境に2種類存在する場合に、一方の生育が阻害されることがある。共生 (symbiosis) と対義的なこの拮抗的な作用を抗生(antibiosis; 抗生現象・抗生作用とも[7])と呼び[8][9]、例としてアオカビによる細菌の発育抑制が知られる[10]。抗生物質 (antibiotic) は、微生物が産生する物質で抗生作用を持つものを指す用語であり[11]、前述したアオカビによる細菌の発育阻害は、アレクサンダー・フレミングがアオカビから発見した抗生物質であるペニシリンによるものである[12]。

Wikipedia 

複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象のことを、共生といい、これは英語だとsymbiosisといいます。
まあ要は異なる者同士仲良くしようってことですね。

その逆が抗生(antibiosis)なのです。

sym(syn)は「いっしょに、同時に、共同で」biosisは「生物の、生きものの」みたいな意味ですね。

シンセサイザーも英語で書くとSynthesizerとなります。syn-という接頭辞がここにも出てきますね。

電子回路を使い、音を合成することができる楽器がシンセサイザーです。

thesisには、「立てる」とか「置く」とかいう意味があります。

また、con-という接頭辞もあり、これはsyn-と同じ意味ですが、前者はラテン語由来の単語、後者は古典ギリシア語由来の単語につきます。「古典」ギリシア語とわざわざ言うのは、現在にもギリシア語があるためです。日本で言う「古文」と「現代文」みたいなものですね。「接続」を表すconjunctionなどもこれです。

さて、抗生物質の話に戻りましょう。

共生(symbiosis)の対義語が、抗生となっています。

そもそも、抗生物質とはどのような薬なのでしょう?

病気になったとき、悪さをする原因が細菌である場合があります。細菌は微生物に入ります。微生物の成長を阻止することができれば、病気はよくなります。成長をいっしょに喜ぶのが、共生です。多文化共生といったら、外国人と日本人が仲良くすることですね。その逆が「抗生」なのですから、共生できなくなる、つまり誰かが殺されたり声を奪われたり犠牲になったりするってことですね。生物内で邪魔をするのは、感染症を引き起こす細菌です。細菌を殺したり、邪魔したりしないと、病気は治りません。そのためのおくすりが抗生物質です。病気を拗らせて、肺炎が起きてしまったときなどに起きる、細菌由来の感染症に効果があります。

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