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上場承認までの3年半の振り返り "一人目人事が超えなくてはいけない3つの壁"

こんにちは!株式会社エクサウィザーズというAIスタートアップで人事をしている半田頼敬(@Yoritaka21)と申します。『採用 Advent Calendar 2021』のお誘いをいただき、参加させていただきました。

はじめに

想定している読者:
・これから上場を見据えて人事組織を強化していくための人事を探している経営者や、スタートアップに一人目人事としてジョインしようかどうか迷っている人。もしくはジョインして苦労している人。

これは何か:
・一人目専任人事として社員3-40名程度のエクサウィザーズに入社し、11/18の上場承認までの約3年半で感じた「壁」とそれを超えるための「覚悟」について書きます。

読まないほうがいい人:
「ジョジョの奇妙な冒険第5部」を読んでない人(僕の駄文よりも先に読むべきものがあります) 
・業務上のtipsを期待してる人(精神論がほとんどです)
・真面目な話を期待してる人(深夜のテンションで書いてます)

自己紹介

エクサウィザーズにジョインした経緯や、上場承認までの振り返りはこちらのnoteで詳細をまとめております。ご興味のある方はぜひご覧ください

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では、まず、はじめに、一つ質問させてください。スタートアップの人事になろうとしてる、ということはつまり、あなた...『覚悟して来てる人』...ですよね?」

「能力の限界の壁を越える」覚悟があるか?

まず一つ目の壁です。以前こちらのイベントでも話したのですが、スタートアップの人事の業務は非常に多岐に渡ります。また求められるアウトプットの性質や、必要なケーパビリティがかなり異なります。単純にこの業務経験の脆さをどう超えるか、がひとつ目の壁でした。

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人事以外の人からすると、「人事」という仕事で一括りになるかと思いますが、相手が人や組織というナマモノであるため個別性が高いゆえに難易度も様々です。事実僕も、入社する前は「まるっと人事全般」的なファジーな捉え方をしていました。今思うと、「ナメてんのかッ!」と言われてもぐうの音もでません。

全ての業務をやったことがある人はなかなか存在しません。一方で、「やったことないのでできません」ではプロフェッショナルとしては許されないと思いますし、そういった方はスタートアップ向きではないので、まず飛び込むべきではないと思います。付け焼き刃でもかまわないのでとにかく知識を得たり、経験のある人に話を聞いて回ったり、解が出ないことも社内で合意形成をしたりと、とにかくなんとかするのが仕事です。全ての言い訳を捨て去り、まずは会社を前に進めることを考える必要があります。

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いろいろ突き詰めていくと結局自分のベース能力の不足を感じ、成長しなければ栄光をつかめないことを実感します。ただ、成長したくて、いろんな経験がしたくてスタートアップに飛び込む人が多いと思うので、一定の覚悟できているのではないでしょうか。

スタートアップ人事に一番必要なものはいろんなことを飲み込みながらやり切れる「胆力」だと個人的には思ってます。もちろん人間なので、落ち込むことはあります。そんな時にはネトフリのアニメ漫画の「ジョジョの奇妙の冒険 黄金の風」を見返して、心のなかでブチャラティに自分を重ねましょう!

「任務は遂行する」「部下も守る」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「幹部」のつらいところだな。覚悟はいいか?オレはできてる

「会社ファーストで考える」覚悟があるか?

自分の能力の壁を超えた先に同時に襲ってくるのが自分自身の自意識やキャリアをどう越えるのか?という壁です。人事と言っても人間ですし、そりゃ評価もされたいし、いいキャリアを築きたいもの。誰だってそー思う。おれもそー思う。

一方で、ただでさえ人事という仕事の評価というのは非常に難しく、KPIを立てづらいのですが、状況が目まぐるしく変わるスタートアップでは尚更その仕事の評価は難しいです。人事として実行した施策のアウトカムが可視化されるまでに2-3年かかることもザラですし、経営・社員・市場・採用候補者...その全てから納得のいく評価をされることは難しい類の仕事です。退職引き留めや給与交渉、過去の負の遺産(自分が招いたものでないにしても)など、なかなか前向きに取り組むのが難しい仕事自体が存在することも否定できません。

もちろん、その中でも納得度の高い明確なKPIを示し、周りからの信頼獲得をしていく前提でですが、仮に全員が反対しても組織のためにやるべきことがあるのだったら遂行すべきことは遂行しなくてはいけません。

「誰かわかってくれよ!」「やってられるか!」「自分のせいなのか?」そんな風に思うこともあるかもしれません。わかります。ただ、それでも物事を前に進めるのが人事としての覚悟です。都度憤慨したり、モチベーションが乱高下していたりすると最終的には会社に迷惑がかかることになります。そんな時はこう問いかけましょう。

あなた...『覚悟して来てる人』...ですよね?」

自分が覚悟を決めた会社なのであれば、会社のために何が最善なのか?を考え、前に進むのみです。

愚痴は人事仲間(いるとめちゃ助かる)やメンターなどに話せる範囲で解消しましょう。社内に暗い雰囲気をもちこむのはやめておきましょう。明るくいること、それは人事の仕事のうちのひとつです。

そもそも「評価されるために仕事をしてるわけではない」と割り切れると非常に楽ですが、人間なのでそうはいかないもの。そんな時にはネトフリのアニメ漫画の「ジョジョの奇妙の冒険 黄金の風」を見返して、心のなかでジョルノに自分を重ねましょう!

「このジョルノ・ジョバァーナには正しいと信じる夢がある!」

※真面目な話をすると、入社前に「そこまでして成し遂げたい大義があるのか」、「そこまでして届けたいサービスがあるのか?」「仮に自分が嫌われてでも、勝たせたいと思える経営・仲間なのか?」あたりは入社前に確かめておくと良いと思います。

「会社の成長スピードに合わせて自分が成長する」覚悟があるか?

最後に三つ目の壁です。

会社の成長に合わせて、全ての業務を一人でやりきることは不可能です。もしあなたがジョインしようとする企業がスタートアップであるのであればその場合の多くは、VCや投資家からをお金を借りた状態でスタートし、急スピードで成長し、ファイナンシャルなリターンを彼らに約束していることがほとんどです。社長をはじめとした経営は、覚悟を持って社員の人生を背負って挑戦しています。その経営の覚悟を「言葉」でなく「心」で理解する必要があります

(いろんな意見はあると思いますが、同じ規模の事業を安定的に続けることを志向したり、組織拡大を前提としない組織はスタートアップというより中小企業に近いと思うので、ここでの話は当てはまらないかもしれません)

そうなった場合、いつまでもひとり人事のままでいるわけにもいきません。三つ目の壁は「人事チームを組成する」ことで、これは自分に専門性がないことをマネージする能力や、それにふさわしい人間になるために成長をする覚悟が必要になってくると思います。

リーダーが能力的及び人格的に尊敬・信頼を勝ち取ることができないと、なかなかいいチームにはなっていきません。残念ですが、一人目の人事や人事のリーダーの存在が組織の成長のボトルネックになってしまうケースもあります。(正直、僕の場合はここに本当に苦労しましたし、諦めてないでいてくれた社長に感謝です)

今のエクサウィザーズの人事は本当にいいチームになっていると思いますし、やはりターニングポイントは、社員150人くらいのときに奥野さんが人事責任者として入社してくれたことだと思います。奥野さんの加入により、自分の経験値の薄さや得意領域の狭さがカバーされ、かなりバランスが取れました。正直、彼が入社していなければ自分はとっくに潰れていたと思いますし、今のエクサウィザーズは今とは違う形になっているかもしれません。


スタートアップの一番の特徴は、スピード感を持って規模を拡大することです。そのスピードに合わせて、組織課題は目まぐるしく変化します。そして、その課題解決のために必要とするケーパビリティもステージに合わせて変わって行きます

非常に残酷ですが、一年前のスタープレーヤーが今もスタープレーヤーでい続けられるか?は会社の成長に合わせて自分を変えられるかということに依存します。組織の成長スピードに合わせて自らのケーパビリティを獲得していけない場合、自分がボトルネックになってしまいます。そう感じたときや悟ったとき、潔くその役割を交代したり、場合によっては船を降りる覚悟も必要だと個人的には考えています。

「ちょっと待って、スタートアップ人事ってそんな自己犠牲の心が必要なの?」
と不安に思った方がいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。

「覚悟とは犠牲の心ではない!」
「覚悟とは暗闇の荒野に進むべき道を切り開くことだ!」

苦しいときこそネトフリのアニメ漫画の「ジョジョの奇妙の冒険 黄金の風」を見返して、心のなかでジョルノに自分を重ねましょう! そして自分を成長させていきながら自ら道を切り開いていきましょう。どうしてもその過程で心が折れそうになったらお話ししましょう。エクサウィザーズという会社を紹介します。

人事という仕事に本気で向き合い、組織を成長させるのは何ものにも変えがたい喜びです。その暁には、きっと心には"黄金の風"が吹くことでしょう....。

最後に

名言 of 名言で締めさせていただきます

「大切なのは『真実に向かおうとする意思』だと思っている 向かおうとする意思さえあればたとえ今回は犯人が逃げたとしてもいつかはたどり着くだろう? 向かっているわけだからな・・・・・違うかい?」

以上、最後までお読みいただきありがとうございましたッ!
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アリーデヴェルチ!

明日の採用アドベントカレンダーは、川田 浩史@HRBrainさんです!お楽しみに!

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