眼科医の前でマントをひるがえす
シリーズ・現代川柳と短文 055
(写真でラジオポトフ川柳143)
他人の充血した目を見ているだけで自分の目まで充血してくる。それくらい「眼球」について神経質だ。おそらく、わたしがコンタクトレンズを入れたことがないからだと思う。文字通りの意味で、眼球に触れる機会がなかった。だから眼球について神経質というか、たんにびくびくしているのだ。しかし眼球という器官は意外に頑丈らしい。だからといってわたしがブニュエルの『アンダルシアの犬』を直視できるようになるまでにはまだ時間が必要だ。