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一生もののジャケット


大きい買い物をした。


ふらっと寄った難波高島屋のISSY MIYAKEで、「仕事でもプライベートでも使えるジャケットそういえば欲しいな〜」くらいの気持ちで試着した黒のジャケット。

安定のポリ・ナイロン素材で編まれており、軽くてシワにならなくて、細いストライプの折り目があるけどシルエットはストンと綺麗に下に落ちる、、、

これを着るだけでこなれて、清潔感が出て、ちゃんとして見える、本当に探し求めていた理想のジャケットだった。

チラッと見えた袖につけられてるタグに記されていた値段は、夫と2人で暮らしている2LDKのマンション1ヶ月分の家賃。

これは無理だ、私にはまだ早いと思ってお店を離れたものの、その日はもちろん次の日も次の日も気になって仕方がない。

あれがあったら、あの服に合わせて〜こういう時にも着れるよな〜と、手持ちの服と合わせる妄想が止まらず、4日連続で試着しに行く始末、、、。

私は服が好きだし、友達と遊ぶのも好きな、自他共に認める浪費家なのだが、変なところで思い切りが悪い。

スパーっと使える度胸がない。
心の中でこれあれば何ができる?ボーナスめちゃ低かったら生活やばいかな?と急に奥底に潜む真面目さが出てきてしまうのだ。

それなのに、セコく背中を押してくれる言葉をかけてくれるであろう人を選んで、自分が正当化される理由づくりに励む。

「シーズンレスなら1年で割れば月々8000円ちょっとで、鏡見るたびにいけてる!って思えるならむしろタダ」
「着なくなっても絶対売れるし、買う値段よりは安くなる」
「仕事で着る服なら絶対お金かけても良い」

他にも最近買った物と金額を聞いて、みんなの浪費を励みについに決心。


最後まで「今日は大安だから」と良くわからない言い訳を吐きながら少しでもポイントのつく阪急百貨店へ。


2回も試着しに行っていたので、店員さんも「ついに決心されたのですね」と一言。


これはカードじゃなくて現金で買わないとダメだと変な真面目さから、下界に降りたての諭吉と渋沢栄一10人と引き換えに、ポイントも1000ポイント近く使って、無事に購入できました!!!


包んでお店出る最後まで、店員さんに絶対長く着れるし、仕事でも使えるし、と励ましてもらい気持ちよく買い物ができました。ありがとうございます。


あーーうれしーーー。
この経験と今後着ることで得られるこの胸の高まりが絶対私の人生を豊かにしてくれる確信しかない。
すっごい迷ったけど、ハンガーに釣られてるだけで愛しくて、大文字のISSEY MIYAKEの文字が格好良くて、、、

ずっとずっと大好きなブランドで、まさかメインコレクションを買える日が来るなんて、自分本当にすごいよ、、、。


実は買う前に、「UNIQLOのジャケットでいいじゃん、可愛くて綺麗やで」って言われたけど、やっぱり改めて全然違うと確信。


この綺麗でシンプルなんだけど、ちょっとした違和感が本当に堪らなくISSEY MIYAKEなのよ。
もうISSEY MIYAKEっていう形容詞ができても良い!


パッと見てブランドがわからないとこも最高にかっこいい。


お金たくさん欲しいなーーって思うけど、こうやって1着にたくさん時間かけて悩んで、買えた時の嬉しさは本当に心地よい、、、
平均よりはちょっと高め(おそらく)のこの所得で本当に良かったと、やっぱり自分の身の丈にあった幸せが一番なんだなと、今の自分にもとっても満足できた、良い経験でした。

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