君のためを思って言っている(ファニーゲーム)
「ファニーゲーム」を観たのでレビューします。
【作品情報】
監督:ミヒャエル・ハネケ
出演:スザンヌ・ロタール
【おすすめ度】
★★★★★★★☆☆☆(7 / 10)
【あらすじ】
絵に描いたような裕福な家庭であるショーバー一家は、休暇のため避暑地にある別荘へ向かっていた。到着後、隣人宅に挨拶を交わすが、そこには白シャツ・半ズボンの見慣れない2人組の男がいた。別荘へと戻り妻アンナは夕飯の支度を始めるが、そこへ隣人宅で見かけた2人組のうちの1人が訪ねてくる。彼は卵がなくなったので、譲ってほしいとアンナへ懇願するが・・・
【感想】
裕福なショーバー一家が、謎の若者2人組にひたすら蹂躙されてSATUGAIされる、理不尽な映画としてそれなりに名の知れた作品です。見終えた感想としては、胸糞感は思ったより感じませんでした。少なくとも、ダンサー・イン・ザ・ダークのような、観てて精神的におかしくなってくるような、後悔の念に駆られるレベルのものではありませんでした。
とはいえ、意味分からないほど理不尽な映画であることは間違いないです。夫と息子は蹂躙された挙句殺され、妻が2人組の片割れへ一矢報いたかと思うと、残った片割れが謎の巻き戻し能力を発動してなかったことにするし、結局妻もごみ屑のように葬られ・・・
直接的な描写シーンがほとんどないのに、残虐さや理不尽さ、えげつなさを見事に表現している点で、中々画期的な映画なのかもしれません。胸糞感をさほど感じず理不尽な映画を観たい人には、おすすめできる内容でした。
【セリフ抜粋】
「君のためを思って言っている」
2人組の片割れがショーバー一家の息子へ食べ物を要求するシーンにて。上司が部下を洗脳する際によく使われるセリフ。