仲間に裏切られたら信用できるのは他人だけだ(交渉人)
「交渉人」を観たのでレビューします。
【作品情報】
監督:F・ゲイリー・グレイ
出演:サミュエル・L・ジャクソン、ケヴィン・スペイシー
【おすすめ度】
★★★★★★★★☆☆(8 / 10)
【あらすじ】
シカゴ警察署で凄腕の交渉人として犯人との交渉を成功させてきたローマンは、親友ネイサンから警察内部の横領疑惑についての相談を受ける。核心に迫る話を聞くため真夜中にネイサンと落ち合おうとするも、ネイサンは何者かに殺されてしまう。さらに証拠のでっち上げによって殺人・横領の罪を被せられたローマンは、警察署の仲間から逮捕されてしまう。身の破滅を予感したローマンは身の潔白を晴らすため、親友の敵を討つため、不正の真実を明かすために、ある大掛かりな行動を起こす。
【感想】
殺人や横領の罪を被せられた主人公のローマンが、全てを懸けた籠城事件を起こし、警察内部の闇と闘う映画です。
スーパー交渉人であるローマンがそれまで培ってきたスキルを、籠城犯として逆の立場からフル活用して警察の闇を暴いていく設定がまず面白いですが、この籠城事件を担当する交渉人セイビアンの存在によってさらに物語に面白みが増します。彼もローマンと同じ名うての交渉人で、徐々に警察内部の違和感や真相に気付いていきますが、そこに至るまでのローマンとの駆け引きは非常に見応えがあります。
長めの尺でありながら一気に鑑賞できる、骨太だけどくどくない良作映画でした。
【セリフ抜粋】
「仲間に裏切られたら信用できるのは他人だけだ」
セイビアンがローマンとの交渉中、自分を指名した理由を尋ねるシーンにて。部外者であることが有利に働く場合もあるセリフ。