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#196 自分のものさしで決めている人はキャリア充足度が高い 24/6/9

みなさん、こんにちは。
今日は、仕事やキャリア形成における自分らしさを考えます。

先日、従業員と1on1面談をさせてもらいました。
すると「私は個性がないのです。個性ってどうやったら作れるのでしょうか?」と質問をもらいました。

ワークエンゲージメントの高い人、あるいはキャリア充足感の高い人、さまざまな調査結果や理論化された通説があります。正直なところ、何が起点かはわかりません。

ですが、わたしは、自分が選択して決めているか、が大きく影響すると考えます。その意味では、自己決定理論が近しいと考えます。自己決定理論の三要素をわたしなりに再解釈して定義してみます。

自律性は、他者のモノサシではなく、自分の基準で決めている、です。

有能感は、自分の仕事経験が半径3m以内の人の役に立っている、です。

あえて半径3mと至近の範囲したのは、自分の直接的貢献をイメージできるのは、現実的な目が届く範囲だからです。当然、その貢献がバリューチェーンのように地続きになり、最終的にはお客様やその先のエンドユーザに届いています。

なお、似た言葉の有用感は、自分の「存在」が意味がある、と区分します。が、有能と有用の区分をすることはやや言葉遊びに走るきらいもあると考えます。

関係性は、自分が大事にする価値観や考えの旗を立てることで集まった精神的に理解しあえる仲間がいる、です。

さてもう一方のワークエンゲージメントは、熱意、活力、没頭が構成要素とされています。ちなみに日本は、「自分の仕事に熱意を持っている」従業員は6%と、OECD130ヵ国超の中で最下位郡です。

冒頭の「個性がない。個性を作りたい」に戻ります。言い換えると、問いは、自分らしさを出しているか、と考えます。

自分らしさは、選択に表れると考えます。なぜなら、選択にはその人の価値基準が意思決定として表出しているからです。

たとえば、好き嫌いで選ぶ。リスクの選考度、難易度、できそうか・できなさそうかを気に掛ける。得手・不得手を重視する。善悪で判断する。美醜のこだわりが強い。他者の目を気にする。などです。なお、いつも言いますが、二項対立ではなく、程度、強度の問題です。

この選択基準が、本来の自分のありたいものとは違っている、と考えているとします。そうであれば、意図的に変えることになります。これが、個性を作る1つの方法です。

しかしながら、今選択している基準こそが自分である、と認知することも結構な真実とわたしは考えます。

もう1つは、自己決定論の3要素に対して、今の自分からありたい自分になるよう意図的に作りかえる方法です。なかなかハードルは高いです。

自律性は、他者のものさしを捨て、自分のものさしを作ることです。そのためには、自分なりの意見・考えを主張する行動変化を選択することになります。

有能性では、自分の能力よりは、価値の出せる仕事と、その根拠を解像度高く言語化し、それが相手に伝わるように可視化する行動変化を選択することになります。

関係性では、この指とまれ、の発信力の高さに基づき仲間を集める、発信の行動力に焦点が当たります。

自己決定論に基づく選択基準の変え方・方法論も難易度は相応に高いと考えます。

2つの方法論以外にも、手法は複数多岐にわたり存在すると考えます。本気で自分の選択を変えようとすれば、自分の行動を変えること、が付きまといます。結局のところ、自分らしさや個性を作ることは、そんなに簡単にできるようなことではない、のがわたしの意見です。

もしそれでも変える覚悟を持つのであれば、自分の、今の選択基準が、なぜそうなっているのかをまずは突き止めることが第一歩です。そして、その選択基準のOSになっている思考様式を、ありたい選択基準に変える行動をとっていくことです。

最後に、これが本質的なわたしの考えです。

個性は作るものではなく、出てしまうものである。
あるいは、今、在るものが個性である。です。

人為的に個性を作ることは、自分に無理が生じます。ですから、真に必要に迫られた場合なら、自己変革の強度で変えに行くと考えるほうが多くの人にとって現実的、と考えます。

最後の最後におまけ的に、ときどき、ビジネス人格を作る人がいます。
仕事上の、会社の中では、こんな人格を演じる、の意味です。これは割り切って「演じる」わけですから、リーズナブルな解決策の1つかもしれません。注意するのは、どちらが本当の自分?にならないようにすることです。

さて、みなさんは、自分の個性をどのように捉えていらっしゃいますか。
それでは、また。

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