#246 ジブン内複業のススメと使い方 24/9/23
こんにちは。
今日は、副業・複業を考えてみます。
数年前に複業、パラレルキャリア的な言葉が生まれ、人事界隈でも一種のブームはやむところはありません。むしろ、もっと副業・複業化が進んでいくことが良い風潮のように加速しているように感じます。
企業の人事、事業部門人事の現場から見える景色とそれに対する考えを整理してみます。
まず、長期の時間軸をとれば、わたし自身も複業に賛成です。いろいろな仕事、職業を試してもらう仕組みは積極的に使っていくのが良いと考えます。
(実例を基に編集しています)
当社は、今のブームが到来するより数年前に副業・複業制度を導入しました。導入当初は、割と限定的な条件で小さく始めていました。少しずつ制度利用する従業員が増えて、実績が積み重なっていく中で、オーソドックスな制度に昇華していきました。現在は、まだ爆発的な普及には至っていませんが、ぼちぼちと制度利用をする従業員も出てきている、そんな現状です。
申請を拝見すると今だ多いのが、現在の給与が足りないから、副収入を得るためにアルバイトをしたい理由が多いです。休日に、時給アルバイト職で稼ぎたい理由です。これは、制度の趣旨からも、キャリア形成の視点からも、労務管理の視点からも、いくつかの理由も含めて、「適用外」としています。狭義に捉えたスキル習得の目線においても、当社の仕事におけるノウハウ還元やそれによる成果向上のいずれに対しても、好影響をもたらす期待も持てないからです。
休日にバイトして1万円程度×月4回程度は、短期的には大きい額かもしれません。ですが、人事担当の目線から見れば、そうであれば、本業の仕事において、自分の成果をよりよくする仕事の成果を磨くことに集中するほうが良いと考えます。
もう少し、思考を発展させて、いま所属している組織、その中で任されている職務の中で、複業の発想ができないか、考えてみます。それがジブン内複業(筆者造語)です。
たとえば、わたし人事担当であれば、たとえばベタベタの人事運用が主にあります。評価業務や問題社員対応、管理職や新卒向けの研修などなどです。これを実務担当者として切り盛りする腕を上げることが本筋です。それはそれでメインストリームとして高めます。
それらのコア業務の中から、たとえば教育・研修がわかりやすいため、例にとりあげると、それをどこかの部門にコンサルティングしてデリバリーするまでやってみる、ことです。そうすると、実運用スキル=人事パーソンとして腕を上げる一方で、他者にコンサルティングできる=問題解決スキルやデリバリーの腕を磨くことにつながると考えるからです。実運用とコンサルの2つの仕事を自社内にて担うことができます。
こうすると、副収入にはなりませんが、長期的に自分のバリュー、目先の給与、キャリア形成だけでなく、信用を上げることにつながると考えます。
言い方を変えると、「人事」の仕事を実務者として企画から運用できる経験と、「人事」のコンサルティング&デリバリーができる経験の複業を獲得することができると考えます。
これがジブン内複業です。
さて、みなさんは、複業に対してどんなスタンスをお持ちでいらっしゃいますか。
それでは、また。