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#122 事業や仕事の価値を自分の言葉で語る 24/3/27

みなさん、こんにちは。
今日は自分の携わっている仕事や事業を何で語るか、を考えます。

特に採用に携わっていると、わたしたち採用企業側も、応募者側も、どちらも同じ構造だな、と感じていたことが考えるきっかけです。

では、同じ構図とは何か、です。
それは自分の経験価値、仕事経験を通じて学んだこと、少し風呂敷を広げますと、仕事観や人生観を狭く認識してしまっていることです。なお、経験価値は現在進行形、過去の経験を問わず、です。

少し抽象度を上げて言うと、自分を物語る、自分語りをもっと磨くとよいのに、と感じることが多々あります。

物語るには、自分の携わる仕事やサービスを、自分のこれまでのキャリアを、あるいはこれからの方向感を、「自分の言葉」としてモノにするスキルがいります。

では、自分の言葉にするには、自分の言葉になるには?といえば、意味づけることです。今風に言うとタグ付けが概念的にはイメージしやすいかもしれません。

では、その意味づけを考えるに至る過程には、段階があります。別の見方をすると、なぜ意味づけを問題と考えるか、です。

それは、この段階論で示すところの、認知・認識が低いレイヤーに留まってしまっていることを問題とわたしは考えています。

経験を題材に、具体的に段階を見てみます。
たとえば、営業職の経験とします。
まず第1段階は、単語の名詞で認知する段階です。

ルート営業3年(東京の城南地区エリア20社担当)
法人営業3年(新規3割、既存7割)
売上目標○○万円 実績□□万円 達成率△△%
代理店営業プリセールス
パイプライン管理
中小企業への融資業務、事業承継提案
既存顧客の定期アフターフォロー
商品紹介、要件確認、仕様確認などの顧客折衝

次に第2段階は、動詞的経験として認知する段階です。
訪日外国人観光客をターゲットにする事業者と共同で、保険商品を企画し販売する。
中小企業を顧客とする代理店に対する経営指導、販売支援のコンサルティングを行う。
顧客の要望に合わせて製品の選定や、仕様・要件の打ち合わせから納期調整、価格交渉などを幅広く行う。

そして、第3段階は、お客様への提供価値が含まれた動詞的経験です。
たとえば、
他社提案との比較をして現場の課題ニーズを解決する提案を行った。会社としての要求・要件と、現場の情報システム部門を並べて差異を提示。システム構成の複雑化解消と運用の多重構造のシンプル化が、今回の提案内容で解決する優先順位だと、お客様が認識し経営層を説得するに至った。

提供価値の価値とは、何か、たとえてみます。
たとえば、移動手段を考えます。通常、通勤や営業訪問など電車やバスの公共交通機関を使うでしょう。しかし、ときにタクシーを使うことがあります。

では、そのときタクシー事業者は、どんな価値を提供しているのか、です。逆を言えば、利用者の自分は、どんな価値を得たいからタクシーを選択するのか、です。

それは、たとえば「時間」の価値です。
移動の所要時間ギリギリの出発になってしまった、駅への移動時間、訪問先の最寄り駅からオフィスまでの移動時間がなさそうだ。だからドア to ドアでタクシーに賭けよう、となるわけです。
これが価値の例です

このタクシーの例のように、自分が相手に提供した価値を自覚するための言語化には至ってない人が大半です。

また、言葉としての価値、が経済的価値を想起してしまいがちであるため、抵抗がある方もしばしば見受けられます。その場合は、「役に立つ」以上「意味がある」未満の、「意味がある」寄り、のニュアンスで捉えたり、表現できるとよいと考えます。

最後に第4段階です。
ここでは、いくつかの自分に影響を与えた仕事経験から、どんなことを学んだのか、そして今の仕事観に生かしているのか、を認識することです。

いわゆる俯瞰的に自分を捉え、メタ認知する。そして最後は自分の主観で「何を学んだか。どう生かしているか」を認識する段階です。

採用面接や、従業員のキャリア面談では、ここまでの質疑応答を実施できると理想です。

自分が答える側、質問する側のどちらであっても、自分の言語化レベル、あるいは相手の応答レベルの巧拙は、その時点ではそういうものだと受け取るほかありません。

それでも、
「自分にとってどんな意味のあった経験なのか」
「どんな価値を提供できるようになったのか」
「今に活きる学びはどんなことであったか」
と、問いを立てる、自分や相手に投げかけることで、感覚や思考が自分の内外に開いていくと考えます。

さて、みなさんは自分の仕事の価値を、意味を、学びを、どのくらい言語化できていますか。
それでは、また。

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