#42 リスクヘッジとチャレンジ
【私の仕事術:❹ビジネスで勝つ為に】
足元を固めながら、チャレンジをしよう!
皆さん、トランプでピラミッドを作った事ありますか?
若い時は全然作る事ができなかったのですが、大人になると、意外と集中力もついたのか作れるようになりました。
「え?ビジネスに何の関係があるの?」
と思われた方、今日のお話は、ビジネスで勝つ為にも、つながるお話ですのでもう少しお付き合いください。
このトランプでピラミッドを作るにもコツがありまして、土台となる部分をまず慎重に作ります。そして、足場が固まったら上に上にと積み上げていきます。土台がしっかりしていないと、積み上げた時にバランスを崩して、今まで作ったもの全て崩れ落ち、苦労が水の泡となります。
これ、実はビジネスでも同じ事が言えるのです。
例えば、売上目標を持っていたとします。だいたいの会社では、売上目標はこれまでの傾向から予測できる売上に、さらに努力目標として金額を少し上乗せして作られる事が多いです。
与えられた高い目標をどう達成しようか?と考えるわけですが、みんなで作戦会議をすると、だいたい、これまでやった事ない施策案とか、チャレンジングな案が出てきます。これまでのやり方だとこれまでの水準しかいかないので更に新しい何かを求める。これは当然で、仕方ない事です。
私も昔、ソニーファイナンス時代に月間平均9億円と頭打ちになっていた売上実績を、10億円に拡大する売上目標を会社から言われて取り組んだ事がありました。
「これは何か斬新な事をしないと伸びないぞ!」と日頃温めてきたアイデアも出して、やった事ない企画を実施しました。
結果は。。
月間平均9億円すら全然届かない始末。。
プラス1億円を目指し、出来る!って思っていたのに、逆に8億円すら下回り、マイナス1億円になった時のショックは忘れられません。
原因は簡単な事でした。
①10億円を目指す為に、これまでやったことない事に注力しすぎた。
②月平均9億円は手堅いから多少やらなくても大丈夫だろうと日頃の取り組みに力を入れず油断した。
この2つでした。
それ以来、売上目標を立てて、実行するときは
「基礎となる売上」と「積み増しする売上」をわけて考えるようにしました。
ビジネスでもスポーツでも、時にこれはチャンスとみて、一気に攻める場面も必要です。ただ、最低限の守りを固めておかないと非常に無謀な策になるなと。知らず知らずのうちにハイリスク・ハイリターンな状況になっている事が1番怖いです。
基礎となる部分が固まっていると、仮に新しい挑戦が失敗しても、精神的ダメージは少なくなります。
実は、トランプのピラミッドも土台がしっかりしていると、上の方が崩れても崩れず持ち堪えます。
ビジネスでも、手堅い部分、基礎となる部分はしっかりおさえてリスクヘッジし、もし、崩れそうな時はあえてチャレンジせず、足場を固めることを意識すると、大きな失敗はしません。
ビジネスで勝つというよりは負けない為に大事な事を、トランプでピラミッドをやりながら思いました。
ぜひ皆さんも、何かの機会に試してみてください。