<Vol.217>「ランチェスター戦略」から学ぶ人気サロンの作り方
「ランチェスター戦略」という言葉を知っていますか?
これはイギリスの航空研究者F.W.ランチェスターという人物が、第一次世界大戦の際に提唱した「戦闘の法則」です。
『弱者がいかにして勝つべきか』
『強者がいかにして勝ち続けるべきか』
この考え方は現代においても活用できる要素がたくさんあります。
今日はセラピストの世界にあてはめて考えてみたいと思います。
<弱者が勝つためのグー・チョキ・パー>
弱者が強者に勝っていくためには「グー・チョキ・パー」が必要になります。
グー:一点突破
チョキ:集中投下
パー:規模拡大&足下攻撃
「グー」というのは初期段階の"一点突破"です。
やるべきことを限定し、展開するエリアを区切り、小さく狭いニッチな世界において一番を目指します(=差別化)。
「チョキ」というのは中間段階、勝てる兆しが見えてきたタイミングでの集中投下です。
ニッチな世界であっても構わないので、そこに持ちうる資産をすべてつぎ込み、他者を圧倒していきます。
そして「パー」というのが最終段階、上を見据えての規模拡大と、下からついてくるメンバーへの足下攻撃です。
足下攻撃というのは「飲み込む(ミートする)」ということです。
例えば自分たちよりも小さな企業が新しい商品を開発した場合、なるべく早期段階で類似商品を作り、よりよく改良した状態でより安く大量に売っていく…という作戦です。
世界的な電機メーカーから、街の人気のパン屋さんまで、勝てる組織はこの形を踏襲しています。
勝負事の世界にいるのなら知らないのはもったいない勝負の原則です。
ぜひ覚えておきましょう。
<ランチェスターをサロンに生かす>
ではこの法則をサロンに生かすための具体案を見ていきましょう。
【グー】
まずは「何で」勝負をしかけるのか(ジャンルでの区切り)を考えます。
→ヘッドケアなのか、ボディケアなのか、フットケアなのか、ハンドケアなのか、、などなど。
ジャンルが決まったら、より局地的に部位や手技を区切ります。
→肩、背中、腰、肩甲骨、骨盤、股関節、あるいは筋力強化、柔軟性、コンディション、、などなど。
さらにターゲットも区切ります。
→大人、子供、高齢者、アスリート、中高生、主婦、ビジネスマン、、などなど。
これらを組み合わせることで、提供していくサービス内容・対象者を明確にします。
例えば、
・「ボディケア×首肩×ビジネスマン」←一般的ですね
・「ヘッドケア×偏頭痛×主婦」
・「フットケア×在宅×高齢者」
・「ハンドケア×塾帰り×学生」
などがあります。
「なんでもあります」は一番ダメです。
さらにダメなのは「他店より安い」という価格競争で勝負をしかけることです(あっという間に大手に飲み込まれます)。
そしてサービス内容が確立したら、勝負をしかけるエリアを絞ります。
・〇〇地区限定クーポン
・〇〇駅から徒歩10分圏内の皆さまへ
いきなり大々的に広告を打つのは、強者(資本のある大手)の戦略です。
弱者(個人店)はとにかくニッチな世界で勝負をしかけましょう。
これによって、対象が明確になります。
「〇〇地区×ヘッドケア×偏頭痛×主婦」となれば、チラシをもらった対象者が「あ、これ、わたしのことだ」と認識しやすくなります。
そして新しい物好きの人が来店し、そこで大満足を得られれば、あとは口コミでドカンと広がっていきます(だから初期来店者の満足度がとても大事)。
ここまでがまずは【グー】の作戦です。
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